Appleは、折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」のディスプレイ保護層「カバーレイヤー」を交換可能とし、AppleCareの修理項目に加えた。折りたたみ端末で課題とされる折り目や表面摩耗への不安に備え、ハードウェア設計に加えてアフターサービス面でも対応を打ち出した格好だ。
9to5Macが10月1日(現地時間)に報じた。Appleはこの部品を「カバーレイヤー」と呼んでおり、長期間の使用後も購入直後に近い表示状態を維持することを重視しているという。
この方針は、先月のiPhone Duo発表後に続いたApple幹部へのインタビューで明らかになった。Appleのハードウェアエンジニアリング担当副社長、ケイト・バジャロン氏はTikTokのインタビューで、iPhone Duoについて、耐久性を高めるとともに、他社の折りたたみ端末で繰り返し指摘されてきた折り目の問題を抑える設計だと説明した。
そのうえで、折りたたみディスプレイのカバーレイヤーは交換に対応すると明らかにした。
Appleは、折りたたみ端末の弱点とされる画面の耐久性や折り目の問題に対し、製品設計と修理体制の両面から対応を進めている。9to5Macは、AppleがiPhone Duoの開発段階から、耐久性の向上と折り目の最小化に意図的に取り組んできたと伝えた。
カバーレイヤーを個別に交換できるようにしたのも、その取り組みの一環とみられる。
費用の一部も明らかになっている。AppleはAppleCareの想定サービス費用に、iPhone Duoのカバーレイヤー交換を盛り込んだ。
クイン・ネルソン氏が確認した情報によると、AppleCare加入時のカバーレイヤー交換費用は19ドル。保証サービスに加入していない場合の費用は、現時点では公表されていない。
今回の措置は、高価格帯の折りたたみスマートフォンの購入をためらわせる要因への対応とも言える。9to5Macは、2000ドル超とされるiPhone Duoについて、使用期間の経過とともに折り目が目立つのではないかという懸念に対し、Appleが一定の対策を示したと指摘した。
画面全体を交換するのではなく、表面の保護層だけを修理対象とできれば、利用者の修理負担を抑えられる可能性がある。
「カバーレイヤー」を正式な修理項目として明記した点も注目される。折りたたみディスプレイの摩耗リスクを一定程度織り込んだうえで、消費者向けのサービス体系の中で管理していく姿勢を示したためだ。
折り目と耐久性という折りたたみ端末で最も敏感な要素を、販売後の保守対応まで含めた課題として扱い始めた点にも意味がある。
iPhone Duoの発表後、市場ではAppleが折りたたみ端末市場でどのような差別化を打ち出すのかに関心が集まってきた。現時点でのメッセージは明確で、単に折りたためる端末を投入するのではなく、時間が経っても外観と使用感をどこまで維持できるかに重点を置いているということだ。
今回のカバーレイヤー交換方針は、その戦略を端的に示す事例といえそうだ。