Meta VRグラス 写真=Meta

Metaが公開した眼鏡型のVR機器「Meta VRグラス」が、従来のゴーグル型VRヘッドセットと透過型ARグラスの弱点を補う新たな選択肢として注目を集めている。米ITメディアのThe Vergeは10月1日(現地時間)、一般ユーザーにVRを改めて訴求し得る設計だと評価した。

同製品は、不透明なVRヘッドセットでも、全面が透けて見えるARグラスでもない。眼鏡型の筐体を採用し、中央部にはリアルタイムのパススルー映像を表示する一方、周辺部では肉眼で実空間を見られるようにした。ゲームや仮想画面を表示していても、周辺視野を完全に遮らないのが特徴だ。

重量は約100グラムで、一般的なヘッドセットの約5分の1に抑えたとされる。頭部を締め付けて固定するのではなく、耳にかけて装着する方式を採用し、閉塞感や装着時の負担を軽減した。価格は1299ドル。Apple Vision Proの3700ドルより安いが、注目点は価格差よりも装着体験の変化にあるとみられている。

視野角も差別化のポイントとして挙がる。Meta VRグラスの視野角は70度×66度。透過型ディスプレイを採用するARグラスが、おおむね水平60度、垂直40度程度にとどまるのに比べ、体感上の違いは大きいという。実際に見える範囲と仮想表示の範囲が近いため、画面端で仮想物体が急に途切れるような違和感も小さい。解像度は37ppdで、テキストも読みやすいとしている。

一方で、表示領域が視界全体を覆うわけではなく、完全没入型のVR体験には及ばない。それでも、手のトラッキングは視野の外側まで続き、いわゆるトンネル視野のような感覚は薄かったとの評価が出ている。Metaは同製品を「仮想現実の新しい時代」と位置付けており、ウェアラブル部門の副社長アレックス・ハイメル氏は「私たちが取り組むあらゆることの先には、1つのARグラスがある」と述べた。

Meta VRグラスが市場に浸透すれば、VR機器の設計思想そのものが変わる可能性がある。Metaも今後は、ゴーグル型ヘッドセットより眼鏡型デバイスへ軸足を移していくとの見方が出ている。

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