米国のEVシフト鈍化に懸念が強まっている。写真はTeslaの車両。

米国の電気自動車(EV)シフトに鈍化が目立っている。2026年上半期の新車市場に占めるバッテリー式電気自動車(BEV)の比率は5.9%にとどまり、中国や欧州との差が広がっている。

Cleantechnicaが9月30日に報じたところによると、中国のBEV比率は8月時点で約45%、欧州は7月時点で26%に達した。新興市場でも電動化は進んでおり、ウルグアイでは8月の新車販売に占めるBEV比率が51%に達したという。

米国はかつてEV市場を先導した国の一つだった。Teslaが同国で成長したほか、GM EV1やChevrolet Bolt、Bolt EVなどのモデルも早い段階で投入された。カリフォルニア州も排出規制やEV支援策を通じて普及を後押ししてきた。

ただ、足元では中国を中心にアジアや南米でEV販売が急拡大する一方、米国の伸びは鈍い。同メディアは、その背景として高い貿易障壁、政策変更、自動車メーカーの投資縮小を挙げた。

とりわけ、価格競争力のある中国製EVが米市場に実質的に入りにくいことが、消費者の選択肢を狭めていると分析している。

一方、カナダは2026年3月、中国製EVに課していた100%の追加関税を撤廃した。あわせて、年間4万9000台まで6.1%の関税で輸入できるクオータ制度も導入した。中国製EVの競争力を取り込もうとする動きが広がりつつあり、北米でも政策の方向性は分かれている。

同メディアは、こうした傾向が長引けば、米国は主要自動車市場の中でも電動化が最も遅い国の一つになる可能性があると指摘した。ただし、これは長期の販売台数を示す公式予測ではなく、足元の市場動向を踏まえた分析だとしている。

今後の米国EV市場は、政策動向に加え、車両価格や充電インフラ、自動車メーカーの新型車戦略などによって左右される見通しだ。

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