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CNBCによると、ジム・クレイマー氏は9月30日(現地時間)、高金利や地政学リスク、政治的不透明感を背景に、米市場を支えてきた複数の分野で停滞が広がっていると指摘した。そのうえで、投資家に対し市場から拙速に撤退すべきではないとの見方を示した。

クレイマー氏は、足元では相場を押し上げてきた原動力が弱まっていると分析する。住宅市場は長く低迷が続き、新規株式公開(IPO)やM&Aも勢いを欠く。加えて、これまで成長期待を集めてきたデータセンター投資も、電力コストの上昇や地域社会への影響を巡る政治的懸念に直面しているという。

同氏は「今はあらゆる市場が凍り付いたような状態にあり、それが株式市場の重荷になっている」と述べた。

象徴例として挙げたのが住宅市場だ。30年固定の住宅ローン金利は5年前の約3%から、足元では約7.5%まで上昇した。

低金利で借り入れた既存の住宅所有者は住み替えに動きにくくなり、住宅取引は細っている。クレイマー氏は「住宅ローン金利が7.5%近くに達し、住宅購入の負担はこの40年で最も重い水準にある」と語った。

住宅市場の鈍化は関連銘柄にも波及している。住宅建設大手のLennarとKB Home、住宅用品小売りのHome DepotとLowe'sは30日、そろって52週安値を更新した。

住宅売買が減れば、家電や家具、リフォーム需要も弱まる。Whirlpoolも同日、52週安値を付けた。

ウォール街の投資銀行も逆風にさらされている。クレイマー氏によると、スマートリング企業Ouraは22億ドル規模で計画していたIPOを延期した。Dunkin' DonutsとBuffalo Wild Wingsの親会社であるInspire Brandsも上場を先送りしたという。

IPOとM&Aの減少で、手数料収入への依存度が高い投資銀行の業績期待も弱含んでいる。Morgan StanleyとGoldman Sachsの株価は9月に入ってそれぞれ約12%下落し、年初来高値は7月に付けていた。

クレイマー氏は「IPOやM&Aが動かなければ、大手銀行の手数料ビジネスは実質的に停滞する。それだけでは十分ではない」と述べた。

データセンター業界についても、同氏は例外ではないとみている。電力料金の上昇に加え、地域社会への影響を巡る政治的な懸念が強まり、新規開発のペースが鈍る可能性があるという。

とりわけ、米国が中間選挙を控え、民主党と共和党が議会の主導権を争う政治日程も、市場の重荷になっていると指摘した。

もっとも、こうした逆風が一転して追い風に変わる可能性もあるとクレイマー氏はみる。最大の変数として挙げたのが、戦争終結の可能性だ。

戦争が終われば原油価格やインフレ率が低下し、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げの構えを弱める余地が生まれる――というのが同氏の見立てだ。同氏は「それは3日後に起きるかもしれないし、2026年で最も重要な3日間になるかもしれない。だからこそ、今この時点で市場を離れることにはためらいがある」と語った。

焦点は、停滞している経済活動が再び動き出すかどうかにある。住宅取引、資本市場、データセンター投資といった市場の中核分野が同時に持ち直せば、株式市場の反発余地は大きくなる可能性がある。

クレイマー氏は「経済が再び解凍されれば、強気相場は一気に加速する」と述べた。

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