写真=科学技術情報通信部

科学技術情報通信部は10月1日、電気自動車やロボット、産業用機器への活用が見込まれる無線電力伝送技術の商用化を支援するため、大邱市達城郡の慶北大学・達城キャンパスに「無線電力伝送実環境テストベッド」を開所した。

開所式には、科学技術情報通信部、大邱広域市、慶北大学のほか、無線電力伝送分野の産学研官の関係者約100人が参加した。

無線電力伝送は、ケーブルを使わずに電力を供給する技術だ。AIの活用が、ロボットや自動車、製造設備など現実空間で稼働する機器へ広がる中、人手を介さずに給電できる技術として重要性が高まっている。

同部は産業活性化に向け、2022年に電気自動車の無線充電向けとして85kHz帯の周波数を割り当てた。2023年には11kW以下の電気自動車向け無線充電器、2025年には1kW以下の産業用無線充電器について、許認可負担を緩和した。

企業が開発した技術を実環境で検証できるよう、同部は2024年に実施した自治体公募で、大邱広域市と慶北大学を事業主体に選定し、テストベッド整備を進めてきた。施設は、工場や物流施設を模した屋内試験空間と、自動車やロボットの無線充電を試験できる屋外環境で構成される。

テストベッドには、電力変換装置、送受信パッド、バッテリー、通信装置など、無線充電システムに必要な機材を備えた。企業はシステム一式を一から構築しなくても、自社開発の送受信パッドなど部品や製品を入れ替えるだけで性能を検証できる。

同部は今後、周波数割り当て、制度改善、テストベッド整備を連動させ、無線電力伝送技術の製品化と事業化を支援する方針だ。実証で得られたデータは、関連する技術基準や制度の見直しに加え、国内外の標準化にも活用する。

同部は「今回のテストベッド開所が、企業の研究開発成果を実製品や事業へとつなげ、無線電力伝送技術の産業現場への適用を前倒しする契機になることを期待している。今後も産業成長に向け、制度面と行政面の支援を継続する」としている。

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