ドイツ政府は化石燃料依存からの脱却に向けたロードマップを公表した。写真=Shutterstock

ドイツ政府は、石炭・石油・ガスなど化石燃料への依存から脱却するための国家ロードマップを策定した。2045年の気候中立達成に合わせ、エネルギー分野の脱化石燃料を段階的に進める方針だ。

9月30日付のCleantechnicaによると、ドイツ政府は9月23日に「化石燃料からの転換ロードマップ」を公表した。化石燃料からの脱却を国家政策目標として明記したのは初めてで、フランス、オランダに続く3カ国目となる。

柱となるのは、再生可能エネルギーの拡大と交通・暖房・産業の電化だ。電力消費に占める再生可能エネルギー比率を、足元の約55%から2030年に最低80%まで引き上げる計画を掲げた。

設備面では、2030年までに太陽光発電を計215GW、陸上風力を約115GWへ拡大する。さらに、陸上風力12GWを追加で進めるとしている。

石炭火力は現行法に基づき、遅くとも2038年までに終了する。新たなロードマップでは2035年への前倒しの可能性も検討するが、終了時期そのものは現時点で変更していない。

新設する調整可能なガス火力発電所についても、長期的にはグリーン水素など気候中立型の燃料へ切り替え、2045年までに発電部門の脱化石燃料を目指す。

メタン排出量は、2020年比で2030年に30%削減する。これは、ドイツが2021年に参加したグローバル・メタン・プレッジに基づく目標だ。

暖房分野では、ヒートポンプと地域暖房の拡大を進める。運輸分野では、電気自動車と充電インフラの普及を後押しする。

一方で、化石燃料依存からの脱却を掲げながら新規ガス火力の拡大も進める政策の整合性を巡っては、環境団体から批判も出ている。ドイツ政府は、ガス火力を移行期の電力供給手段として活用し、将来的には水素ベースへ転換する考えを示している。

ロードマップの成否は、再生可能エネルギーの導入拡大に加え、送電網整備や電気自動車、ヒートポンプなどの電化をどこまで加速できるかに左右されそうだ。

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