Microsoftは、再編を進めるゲーム事業「Xbox」を巡る売却観測を公式に否定した。分社化を取り沙汰する報道をきっかけに憶測が広がっていたが、同社は売却ではなく、人員削減やスタジオ運営体制の見直しを通じた事業再建を優先する構えだ。
米ITメディアのThe Vergeが9月30日(現地時間)に報じたところによると、Xbox CEOのAsha Sharmaは米紙New York Timesのインタビューで「Xboxは売り物ではない」と述べた。事業の立て直しに必要な施策を進めるとともに、提携の在り方や運営モデルの見直しも検討していると説明した。
売却観測は、6月にMicrosoft社内でXboxの分社化や事業の独立性を高める案が議論されていると報じられたことで強まった。報道では、Satya Nadella CEOとAmy Hood CFOが関連案を検討したとされたが、売却計画が正式に示された事実はない。
足元で会社側が進めているのは、売却ではなく大規模な事業再編だ。Sharma氏は6月に「Xbox Reset」を予告し、7月には2027会計年度までに約3200人規模の人員削減を実施すると公表した。うち1600ポストは即時削減され、一部の小規模スタジオも組織上Xbox本体から切り離された。Microsoftの2027会計年度は2027年6月末に終了する。
スタジオ運営体制の見直しも進んでいる。次期「HALO」プロジェクトはActivisionが主導し、「Sea of Thieves」の開発元Rareと、「Age of Empires」の開発元World's Edge Studioも、Activisionに報告する体制へ再編された。管理階層を減らし、投資先を大型フランチャイズに絞り込む狙いがある。
Nadella氏も最近、Xbox事業のスリム化を前向きに評価し、より多くのユーザーにゲームを届けるには、持続可能な事業モデルが必要だと強調した。
Sharma氏は「Microsoftとともに歩む道はまだ長い」と述べ、長期的な視点で事業を立て直す考えを示した。当面の焦点は売却ではなく、コスト構造の改善とXboxの再成長にある。