写真=30日、ソウル市広津区のグランドウォーカーヒル・ソウルで開かれた「Korea Blockchain Week 2026(KBW 2026)」で講演するパク・グビンMirae Asset Asset Management常務(左から2人目、撮影:オ・サンヨプ記者)

Mirae Assetは、金融商品のトークン化を既存資産の新たな流通チャネルと位置付け、上場投資信託(ETF)など既存商品のオンチェーン展開を進める考えを示した。実用化に向けては、発行技術そのものよりも、流動性の確保や流通網の整備、商品設計、各国の規制対応が大きな課題になるとしている。

Mirae Asset Asset Managementのパク・グビン常務は30日、ソウル市広津区のグランドウォーカーヒル・ソウルで開催された「Korea Blockchain Week 2026(KBW 2026)」に登壇し、「ETFから始めたのは、当社が最も強みを持ち、投資家にとっても理解しやすく、規制の枠組みの中で透明性を確保しやすい商品だからだ」と述べた。その上で、「商品そのものを変えるのではなく、アクセス手段を変える。トークン化は新たな流通チャネルだ」と説明した。

既存の金融商品を維持したまま、ブロックチェーンを通じて24時間365日の取引機会を提供し、グローバル投資家のアクセスを広げる構想だという。

一方で、実際に事業化を進める過程では、技術面よりも市場インフラの構築が難しかったと振り返った。パク常務は「トークンの発行自体は、今では比較的シンプルになっている。より難しいのは流動性と流通の確保だ」と語った。

さらに、「トークン化商品の発行と、実際に市場を成立させることの間には大きな隔たりがある」と指摘。「投資家がトークンを保有し、売買し、担保として活用し、24時間決済や他のオンチェーンサービスと接続するだけの理由が必要だ」と述べた。

そのためには、名義書換機関や受託機関、マーケットメーカー、取引プラットフォームといったプレーヤーを一つのエコシステムとして結び付ける必要があるとした。

商品設計と規制対応も主要な論点に挙げた。トークンの法的位置付けや発行体の義務、投資家保護の基準は国ごとに異なるため、市場ごとに個別の対応が欠かせないという。

パク常務は、複数市場で実際に商品を投入しながら蓄積した知見そのものが競争力になり得るとの見方も示した。ある市場で規制当局の要件や商品設計の枠組みを固めれば、他市場へ展開する際の時間とコストを抑えられるためだ。

中でも最重要課題として挙げたのが流動性だ。パク常務は「一つだけ選ぶなら流動性だ」と強調し、トークン化商品を金融市場に定着させるには、発行以前に売買や流通の仕組みを整える必要があると訴えた。

韓国のトークン化市場の発展方向については、実体のある商品設計、機関投資家向けインフラ、グローバルな接続性の3点を提示した。

まず、韓国国内のSTO商品に閉じるのではなく、韓国の投資家が世界のトークン化ファンドに投資でき、海外のオンチェーン投資家も韓国資産にアクセスできる環境が必要だとした。

次に、機関投資家の参入を促すには、受託、名義書換、決済といった各機能の役割を明確にし、既存の金融システムと接続できるインフラ整備が欠かせないと述べた。

さらに、各国市場を閉じた形で運営するのではなく、グローバル基準と互換性のある制度を整え、トークン化資産が国境を越えて流通できるようにすべきだと説明した。

制度整備の時期については、2027年前後に制度的な枠組みが整い、その後に実証事業を経て市場規模が拡大していくシナリオを見込んでいるとした。

パク常務は「認可は出発点であって終着点ではない」とした上で、「規制が許容されるタイミングで、商品、パートナー、運用経験をすでに整えておくことが自分たちの役割だ」と述べた。

また、市場拡大に向けた課題として、越境での規制の相互承認にも言及した。現状では、同じトークン化商品であっても国ごとに個別の法令・規制判断が必要だが、国際的な商品承認の枠組みが整えば、機関投資家の参加拡大やグローバル流通の促進につながるとみている。

パク常務は「取り除ける障壁が一つだけあるなら、各国間での規制承認だ」と述べ、「同じトークン化商品が市場ごとに別々の法的処理を求められる状況で、複数国が同一商品を認められるようになれば、市場拡大ははるかに進めやすくなる」と語った。

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