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ビットコインは29日、8万5000ドルの回復に失敗し反落した。米国債利回りの急上昇が株式や金市場の重しとなる中、8万5000ドル近辺では取引所の売り注文に加え、長期保有者の保有分が集中しており、上値の重い展開となった。

Cointelegraphによると、ビットコインは米国株の寄り付きに合わせて8万4540ドルまで上昇したが、その後は下げに転じ、この日の上昇分をほぼ失った。

米国債利回りはこの日も上昇基調を維持した。30年債利回りは5.60%を上回り、24年ぶりの高水準を記録。10年債利回りも5.26%まで上昇し、2007年6月の高値に迫った。2002年4月以来の高い水準となる。

市場では、米国とイランを巡る地政学リスクに加え、高止まりする原油価格と根強いインフレへの警戒感が強まった。国債利回りの急騰は貴金属市場にも波及し、金価格は28日に3.6%下落して1オンス当たり4115ドルまで値を下げた。その後は持ち直し、記事執筆時点では4166ドルとなった。

市場分析アカウントのThe Kobeissi Letterは、金価格の値動きについて「非常に異例だ」と指摘。国債利回りの急騰が貴金属市場全体に「異常な混乱」をもたらしていると分析した。

一方、米国株は大きく崩れずに推移した。Mosaic Asset Companyは、株式市場が「極端な売られ過ぎ」の状態にあるとして、追加上昇の余地があるとの見方を示した。

同社は、年初以降に短期上昇基調にある銘柄の比率が、3月末にS&P500が調整局面に近づいた時期と同水準まで低下したと説明。市場の広がりを示す複数の指標でも売られ過ぎが確認されており、この2週間で投資家心理が大きく弱気に傾いたと分析した。

さらに、8月の雇用増加が市場予想を上回るなど、底堅い経済指標がFRBの追加利上げ観測がある中で株価の一段高を支える可能性があるとした。市場では、FRBが10月会合で政策金利を0.25ポイント引き上げるとの見方が出ている。

ビットコインの短期的な値動きは、オーダーブック上の流動性変化にも左右された。CoinGlassのデータによると、8万5000ドル近辺では売り注文が厚みを増しており、相場の下押し要因となった。週初にも同様の動きがみられ、上値抵抗に押し戻されていた。

オンチェーン分析プラットフォームのGlassnodeは、長期保有者(LTH)が保有するビットコインが8万5000ドル近辺に集中していると分析した。LTHは、少なくとも6カ月間UTXOを保有し、売却していないウォレットを指す。

GlassnodeはXへの投稿で、ビットコインは最大の供給帯の手前で伸び悩んだと指摘した。8万4000~8万5000ドルには、チャート上の他のどの価格帯よりも多くの長期保有者の保有分が集中しているという。上昇基調を維持するには、この価格帯を明確に上抜けた上で、その水準を維持する必要があるとしている。

こうした需給構造から、ビットコインは8万5000ドル近辺で、取引所の売り注文と長期保有者の供給集中という二重の上値抵抗に直面している。

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