ウクライナ第3軍団が、爆撃ドローンで無人地上車両をロシア軍陣地の後方に投入する新戦術を初めて実施した。ITメディアのTechRadarが27日、伝えた。
この作戦は、2026年5月にドネツク北部で始まった反攻作戦「ビバルディ」の一環とされる。
第3軍団の無人システム部隊は、この戦術を独自に考案した。第3強襲旅団が運用する中型爆撃ドローンは、ロシア軍前線から10km以上後方の地点に、NC13無人地上車両を投下したという。
この車輪型の無人地上車両は「グリフォン」とも呼ばれ、搭載カメラで作戦の全過程を記録した。ウクライナ軍は、今回の攻撃でロシア側に死傷者が出たと主張している。
ウクライナ軍は、敵の想定外だった地点を攻撃し、戦術的優位を確保したとしている。第3軍団も声明で、自軍歩兵の損耗を抑えつつ、敵兵力や装備への打撃を拡大できるとの見方を示した。
別の作戦では、この無人地上車両が延長18マイル超のルート上に敷設された対人地雷の除去も担った。工兵を現地に直接投入せずに実施したもので、手作業で同じ任務を行う場合は工兵2個中隊を数日間投入する規模だったという。
現在、第3軍団の作戦区域における地雷除去作業の約60%は、遠隔操作ロボットとその運用要員が担っている。
電子戦部隊は反攻作戦全体を通じ、ロシア軍のドローン運用を2万回以上妨害したとしている。ウクライナ軍は、「ビバルディ」開始以降、最大96平方マイルの領土を奪還し、ロシア軍の包囲機動の一翼を崩したと主張した。
第3軍団司令官のアンドリ・ビレツキー氏は、「ビバルディには四季があり、今はまだ最初の季節にすぎない」と述べた上で、「良い知らせはあるが、今は沈黙が必要だ」と語った。
また、ウクライナ軍のドローン攻撃は、周辺のロシア軍電子戦装備向け発電機に必要なディーゼル燃料の供給も制限したと伝えられている。ロシア軍の精鋭ドローン部隊「ルビコン」は、ウクライナ軍の攻撃で損害を受けた後、この地域から撤収したとされる。
ロシア軍は今秋後半の機械化攻勢に備え、ドブロピリャ方面へ装甲車両とドローン部隊を再配置している。
今夏には、ロシア軍が最新型戦車で新たな対ドローン防護システムを試験したが、ウクライナ軍のドローンは追加防護装備を施した車両に対しても引き続き優位を保ったと伝えられている。