CATLのナトリウムイオン電池パック。写真=CATL

中国のCATLが、14年間使用したリン酸鉄リチウム(LFP)電池セルを調査した結果、初期容量の約85%を維持していたことが分かった。EV専門メディアのInsideEVsが26日(現地時間)に報じた。対象となったのは、世界初の大規模リチウムイオン蓄電プロジェクト「ジャンベイ・プロジェクト」で使用された回収セルだ。

同プロジェクトの63MWhバッテリーシステムは2011年に運転を開始し、2025年6月まで稼働した。約14年にわたって充放電を繰り返したが、すべてのセルが動作を続け、セル交換は発生しなかったという。2022年冬季五輪では環境配慮型の電力供給にも活用された。

CATLはプロジェクト終了後、回収した角形LFPセル50個以上を研究所に持ち込み、損傷の有無や残存寿命を分析した。その結果、14年使用後のセルでも、小規模または補助用途の蓄電システムであれば、さらに約10年の再利用が可能で、充放電回数は約1000回を見込めると評価した。

9年経過時点の中間調査でも、一定の耐久性が確認されていた。CATLは当時、一部サンプルを取り出して検査し、さらに6000サイクルに耐えられる状態にあると判断していた。今回は実運用終了後の最終的な状態を確認した形となる。

電池内部の構造も比較的安定していた。正極・負極は整った状態を保ち、リチウムの挿入反応にも大きな問題は確認されなかった。グラファイトでも目立った劣化の兆候は見つからなかったとしている。

CATLは、こうした結果について、安全性を重視した設計とLFPの特性が背景にあるとみている。LFPセルは、ニッケル・マンガン・コバルト(NMC)系に比べてエネルギー密度では劣る一方、繰り返し使用や厳しい運用条件に強い。生産コストも比較的低く、EVや蓄電システム向けで採用が広がっている。

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