写真=SK Telecom乙支路社屋(提供: SK Telecom)

SK Telecomが、独自の人工知能(AI)基盤モデル計画で活用する次世代モデル「A.X K3」の開発を急いでいる。10月にベータ提供を予定する「みんなのAI」の検証も並行して進めており、連休期間中もAI技術の高度化に取り組んでいるという。

業界関係者によると、同社は独自基盤モデル計画の第3段階評価を見据え、A.X K3のモデルアーキテクチャの検討を進めている。データ構成や学習手法を組み合わせた事前学習の実験も進行中だ。

A.X K1、K2の開発で得た知見を踏まえ、学習環境の最適化も進めている。GPUやデータの活用効率を高めることに注力しているという。

科学技術情報通信部は、SK Telecomのほか、独自基盤モデル計画の第2次評価を通過したLG AI研究院、Upstageの計3チームに対し、2026年下期にNVIDIAのB200 GPUを1チーム当たり1000基規模で支援する計画だ。2026年上期の768基から支援を拡大する。

SK Telecomは、政府支援のGPUと自社インフラをどう効率運用するかも検討している。NVIDIAとは毎週リモート会議を開き、モデル開発に必要な技術協力を受けている。

同社は初期モデル「A.X K1」の開発段階から、NVIDIAが提供するデータセットや学習ツールを活用してきた。

業界では、第3段階評価では産業やサービスの現場で使える実用性が主要な評価項目になるとみている。第2次評価でユーザー評価が新たに導入されたことを踏まえると、第3段階では実使用性や利用者の体感がさらに重視される見通しだ。

SK Telecomは、来月ベータ提供を予定する「みんなのAI」についても、サービス検証と高度化を進めている。同サービスは、利用者の質問に答えるだけでなく、情報検索から申請、予約といった後続の行動まで実行するAIエージェントを目指して開発している。

その一環として、各機能が実際のサービス環境で想定通りに動作するかを確認する独自の評価基準を整備した。中核となるのが「AI採点官」で、評価用AIがサービス結果を採点し、不足点を洗い出す仕組みだ。

開発チームはその結果を基にサービスを改善し、AIが再評価する工程を繰り返す。SK Telecom関係者は「学生が模擬試験を受け、採点者が誤答を指摘し、補完学習の後に再受験するプロセスを何度も反復するのに近い」と説明した。

SK Telecomコンソーシアムが開発する「みんなのAI」は、生活や公共分野の情報を文脈に沿って案内し、利用者が必要とする次の行動までつなぐ「行動型AI秘書」を志向する。通信事業者のインフラを生かし、スマートフォンアプリに加えて電話やSMSでも利用できるよう設計している点も特徴だ。

SK Telecom関係者は「スマートフォンに不慣れな人でも電話一本で利用できるサービスであり、1つ1つの回答もおろそかにできない」とした上で、「AIベースの検証体制によって抜け漏れを減らし、国民が信頼して使えるAI秘書を作りたい」と強調した。

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