ファッションブランドのHightide Frankyは、Cafe24の「売上連動型広告」を導入し、広告費用対効果(ROAS)を初月の371%から2026年2月には968%まで高めた。広告運用の委託に加え、売上発生後に精算する仕組みによって、少人数体制での業務負担も軽減したという。
売上連動型広告は、Cafe24が提供する広告運用サービス。広告費を事前に入金せずに配信し、売上発生後に精算する仕組みを採る。広告の企画、クリエイティブ制作、媒体運用はCafe24のマーケティングセンターが担い、広告専任の人材を置きにくい小規模ブランドの活用を想定している。
事前のチャージや残高確認が不要なため、少人数で複数業務を担うブランドでも、広告運用に伴う実務負担を抑えやすいとしている。
Hightide Frankyは、女性服ブランドで協業してきたキム共同代表とチャン共同代表が、2024年4月に立ち上げたブランドだ。
キム共同代表は、メンズとレディースのブランドでブランド運営やマーチャンダイザー(MD)を担当し、ストリート系からコンテンポラリー系まで幅広いブランドを経験してきた。チャン共同代表は約20年にわたりファッションデザイナーとして活動してきた。
両氏の体制は、ブランド運営、商品企画、デザインの経験を組み合わせたものだという。
同ブランドは当初、メンズ中心のコレクションでスタートしたが、その後は女性向け商品の比率を拡大した。足元では女性向け商品の構成比が高い一方、性別や特定のスタイルに縛られないユニセックスの方向性を維持している。
一方で、広告運用は課題となっていた。商品構成やコンテンツ、販売運営の領域が広がるなか、両代表が商品企画やブランドづくりに充てる時間も増えていたためだ。
商品企画から生産、コンテンツ、販売運営までを中核人材が担う体制では、広告運用まで社内で専任対応するのは難しかった。想定した成果が出ないたびに新たな素材を制作し、修正や差し替えを重ねる必要があり、運用負担が膨らんでいたという。
そこで両代表は、Cafe24の売上連動型広告を導入した。商品企画、コンテンツ、販売戦略は社内で強化し、広告運用は外部に委託する形で役割分担を進めた。
キム共同代表は「広告対応に継続的に時間を取られるよりも、商品企画やコンテンツ、販売戦略など、ブランドとして直接強みを発揮すべき領域に集中できるようになった」とコメントした。
こうした体制の見直しは、広告成果にも表れた。ROASは導入初月の371%から2026年2月には968%まで上昇し、その後も600~800%台を維持しているという。
D2C(消費者直販)ショッピングモールの売上も伸び、2026年の累計売上は2025年の年間売上を上回った。突発的なプロモーションにもCafe24の専任マネジャーが対応し、広告費の自動精算によって残高確認やチャージ作業も減ったとしている。
Cafe24は今回の事例について、広告専任人材を置きにくい小規模ブランドでも、広告運用の委託と後払い精算の仕組みによって実務負担の軽減につなげられることを示すケースだと位置付けている。
Hightide Frankyは今後、衣料品にとどまらずライフスタイル製品へと領域を広げる計画だ。キム共同代表は「大げさなブランドを目指すのではなく、クローゼットの中でも日常の中でも自然に寄り添い、よく会う友人のように感じられるブランドになりたい」と語った。