Hyundai IONIQ 5(写真=Hyundai)

Hyundai IONIQ 5が、中古EVの大規模なバッテリー診断データ分析で高い健全性を示した。5万km、10万km走行時点で調査対象車種の中で最も高い水準となり、Tesla Model YとModel 3を上回った。

TechRadarが2日付で報じたところによると、オーストリアのバッテリー診断企業Avilooは、2022〜2026年に人気EV20車種の中古EVを対象としてバッテリー状態を分析した。その結果、IONIQ 5は主要比較対象のTesla Model Y、Model 3より高い健全性を示したという。

調査は、独立したEVバッテリー健全性検査50万件に基づいて実施された。Avilooは、このデータを「Aviloo Certified Battery Report」に反映しており、100万件超のデータベースを基盤とする中古EVバッテリー健全性分析としては最大規模だとしている。

主要指標となったのは、バッテリーの残存性能だ。IONIQ 5の健全性中央値は、5万kmで97.2%、10万kmで95%だった。15万km走行後も92.8%を維持し、同距離帯のTesla Model Yは90.3%、Model 3は88.94%だった。

15万km時点では、Mercedes-Benz EQAが93.97%でIONIQ 5をわずかに上回った。IONIQ 5は5万kmと10万kmで首位となり、15万kmでも上位水準を維持した。

一方、バッテリー容量が比較的小さい小型EVは相対的に低い傾向がみられた。40kWhのバッテリーを搭載するNissan Leaf ZE1は15万kmで86.67%、Renault Zoeは87.33%、第1世代Mini Cooper SEは87.11%だった。

今回の分析では、車種間の比較だけでなく、同一車種内のばらつきも明らかになった。Tesla Model Yの15万km時点の健全性は82.9%〜94.9%に分布し、BMW i4も87.5%〜96.9%だった。同じ走行距離でも、実際の航続距離や性能に大きな差が生じ得ることを示している。

AvilooのMarcus Berger CEOは、平均値だけではバッテリー状態を十分に判断できないと指摘した。同氏は、EVバッテリーは一般に考えられているより長持ちする一方、モデル間の差に加えて、同一モデルでも個体差が大きいと説明した。

Avilooは、車載表示の健全性指標だけに依存せず、独立したバッテリー診断が重要だと強調した。気候条件や充電習慣、バッテリーの化学組成に加え、高い充電率のまま長時間置く使い方などが劣化に影響する可能性があるとしている。

全体として今回の結果は、EVバッテリーへの過度な懸念を和らげる内容となった。調査対象車の大半は、15万km走行後も初期容量の約90%以上を維持していたためだ。あわせて、中古EV市場では車種や走行距離だけでなく、車両ごとの実際のバッテリー診断結果が取引価値や性能を見極める重要な指標になり得ることも示した。

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