写真=Google

Googleが、コーディング性能を大幅に高めた新モデル「Gemini 3.8 Flash」を早ければ2日(現地時間)にも投入する見通しだ。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、Gemini 3.8 Flashは社内で「スキーマキ」と呼ばれている。Googleの社内コーディングツール「JetSki」を使った比較テストでは、エンジニアが同モデルをAnthropicのOpusモデルより高く評価したという。

WSJは、同モデルが業界標準のベンチマークでも好成績を示せば、Google DeepMindの競争力を示す材料になり得ると報じた。

Google DeepMind共同創業者のデミス・ハサビス氏は、先月の経営陣改編で退いた。後任のコレイ・カブクチュオグル氏は、開発のスピードを引き上げる方針を従業員に強調してきた。

Googleは2025年11月に「Gemini 3.0」を投入し、先端AIモデルの開発競争で一時先行した。ただ、2026年に入ってからは開発の遅れや混乱が相次ぎ、OpenAIやAnthropicに後れを取っているとの見方が出ている。

とりわけ、エージェンティック・コーディングがAIの中核分野として浮上する中、GeminiはAnthropicとOpenAIの旗艦モデルに対して劣勢が続いてきた。

こうした状況を受け、Googleは2026年初めから研究人員と計算資源をコーディング性能の改善に重点配分してきた。あわせて、試行錯誤を通じて性能を高める事後学習工程である強化学習への投入資源も増やした。最近では、OpenAIで事後学習チームを率いたバレット・ゾフ氏を、強化学習・事後学習担当の研究担当副社長として起用した。

もっとも、Gemini 3.8 Flashが好成績を収めたとしても、それだけでGoogleが最上位AIモデル競争に復帰したとみるのは難しい。Flashシリーズは小型・低コスト・高速動作を重視した設計で、数兆規模のパラメーターを持つ大型モデルには及ばないとされる。

スンダー・ピチャイCEOは5月、最上位の「Pro」シリーズの新モデルを「来月」に投入すると明らかにしたが、実際のリリースは数カ月遅れている。WSJは、社内で検討されていた「3.5 Pro」候補について、Flashシリーズに対して十分な優位性がないとして見送られたと報じた。

次期旗艦モデル「Gemini 4」は、事前学習の評価では良好な結果を示したものの、事後学習の工程がなお残っているという。

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