写真=Shutterstock

米連邦地裁が、司法省の求めていたGoogleのオンライン広告事業の分割を認めなかった。Wall Street Journalが2日(現地時間)に報じた。

報道によると、バージニア州アレクサンドリアの連邦地裁で審理を担当したリオニ・ブリンクマ判事は、Googleによる反トラスト法違反を認定した一方、広告取引基盤であるアドエクスチェンジの売却は命じず、別の是正措置を選んだ。

Googleの広告事業は、広告主の需要と媒体社の広告在庫をつなぐ仕組みとして機能している。Googleが双方のツールを握ることで、媒体社に過大な手数料負担を強いる構造を生んでいたとの指摘が出ていた。

司法省は、競争回復には事業売却が唯一の解決策だと主張していたが、裁判所はこれを退けた。代わりに、Googleが媒体社に自社の広告技術の利用を事実上強いてきた慣行を制限する命令を出した。

今回の判断により、Googleの親会社Alphabetは、長年続いてきた反トラスト問題を巡る訴訟の一局面で、司法省が求めた分割を免れる格好となった。

WSJは、政府がGoogleの分割を求めた案件で、裁判所がこれを退けたのは今回が2件目だと伝えた。

これに先立ち、アミット・メタ判事はGoogleの検索市場での支配が違法だと判断したものの、AIの台頭によって利用者の検索行動が変化しているとして、事業分割は命じなかった。Facebookの親会社Metaも昨年、連邦取引委員会(FTC)による分割の試みを回避した。裁判所は、TikTokの台頭によってMetaのソーシャルメディア市場での支配力認定の前提が揺らいだとみたという。

Googleで規制対応を統括する副社長のリアン・マルホランド氏は、今回の判断について、中小企業の顧客獲得を支えるツールを巡る分割要求を裁判所が退けたことを歓迎するとコメントした。

一方、司法省の報道官は、今後の対応を検討しているとしたうえで、今回の命令にはGoogleの事業運営に大きな修正を迫る内容が含まれているとの認識を示した。

今回の判断を受けても、広告業界の構図が短期的に大きく変わる可能性は低いとの見方がある。広告主の多くはすでに、YouTubeやInstagram、Amazonなど特定プラットフォームに予算を移しており、Appleが2021年にモバイル向けのプライバシー保護機能を導入して以降、その傾向が強まっているとWSJは報じた。

Googleの直近四半期の売上高は1198億ドル。このうちネットワーク広告売上高は73億ドルだった。

キーワード

#Google #Alphabet #反トラスト法 #オンライン広告 #司法省 #アドエクスチェンジ
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.