Metaplanetが、約2億3700万ドル(約356億円)相当のビットコインをCoinbase Primeに移転した。ビットコイン相場の上昇が一服する局面での大口移転だけに、市場では保有分の一部売却を巡る観測が浮上している。
ブロックチェーンメディアのU.Todayは29日(現地時間)、今回の移転が相場の減速局面で実施されたと報じた。
Metaplanetはこれまで継続的にビットコインを買い増してきた経緯がある。そのため、今回の大規模な移転は従来の姿勢とは異なる動きとして市場の注目を集めた。足元では、同社がビットコイン相場の先行きに対し慎重な見方に傾いている可能性を指摘する声も出ている。
同社は18日時点で4万3000BTCを保有しており、世界の上場企業では3番目の規模とされる。ビットコインを中核資産として保有を積み増してきた企業だけに、今回の大口移転の意図に関心が集まっている。
Metaplanetはこれに先立ち、米ナスダック上場のSuper League Enterpriseに2100BTCを投資し、米国でビットコイン財務プラットフォーム「Superplanet」を立ち上げる計画も公表している。単なる保有にとどまらず、戦略投資や金融事業にもビットコインを活用していることから、今回の移転についても実際の売却なのか、別の事業目的に伴う資産移動なのか、なお見極めが必要だ。
もっとも、Coinbase Primeのような暗号資産関連サービスへの移転が、直ちに売却を意味するわけではない。とはいえ、移転規模の大きさと実施のタイミングが重なったことで、市場では一部売却を視野に入れた動きではないかとの見方が続いている。
背景には、足元で強まる利益確定の動きがある。投資家の間では、直近の上昇局面で積み上がった含み益を確保するため、ポジションを圧縮する動きが再び広がっているという。ビットコイン相場も上昇後に反落し、足元では弱含みで推移していることが、こうした観測を後押しした。
Metaplanetは今回の移転理由について、現時点で具体的な説明を示していない。このため市場では、単なる保管先の変更なのか、それとも利益確定に向けた事前対応なのかを見極めようと、今後の追加移転や保有量の変化に注目が集まっている。
現段階で確認されているのは、大規模なビットコイン移転があったという事実にとどまる。ただ、相場の減速と利益確定の流れが重なるなか、今回の取引の意味合いを巡る思惑は当面続きそうだ。