LG U+と韓国地域暖房公社は、ソウル市竜山区のLG U+竜山社屋で「AIoT基盤の集団エネルギー分野安全管理高度化」に関する業務協約を締結した。右からクォン・ヨンヒョンLG U+エンタープライズ部門長(副社長)、チョン・ナムソン韓国地域暖房公社建設本部長。写真=LG U+

LG U+は8月31日、韓国地域暖房公社と、集団エネルギー施設の安全管理高度化に向けた業務協約(MOU)を締結したと発表した。AIoTを活用して危険要因をリアルタイムで把握し、事故を未然に防ぐ予知保全体制の構築を進める。

協約は、ソウル市竜山区のLG U+竜山社屋で締結した。LG U+のAIベースの監視プラットフォームとIoT通信技術に、韓国地域暖房公社が持つ集団エネルギー施設の運営ノウハウを組み合わせる。

集団エネルギーは、大規模なエネルギー生産施設でつくった熱や電気を、共同住宅や業務・商業施設などに供給する仕組みを指す。熱源施設や熱輸送管は高温環境で運用され、熱輸送管の多くは地下に埋設されるため、地盤沈下や配管腐食が発生した場合、安全事故につながるおそれがある。

今回の取り組みでは、地盤沈下の早期検知、熱輸送管の迷走電流の監視、受配電室など高リスク設備に対する物理セキュリティと監視強化の実証を進める。

地盤沈下の検知では、両社が共同開発した遠隔検知端末に搭載した傾斜センシング技術を活用する。センサーで熱輸送管の埋設地点における傾きの変化や振動強度をリアルタイムで把握し、AIで地盤の変化を分析する。

熱輸送管の腐食要因となり得る迷走電流についても、リアルタイム監視を行う。配管に流れる電流密度や周波数などを分析し、腐食リスクの高い地点を早期に特定する。将来的には、迷走電流を安全な位置へ逃がす処理の自動化も検討する。

感電や挟まれ事故のリスクがある受配電室には、AIベースの物理セキュリティ技術を導入する。統合監視プラットフォームで24時間体制のモニタリングを実施し、作業履歴の管理に加え、出入口扉や筐体、サーバーラックなど主要設備へのアクセス制御を強化する。

両社は2020年、国内で初めて「IoT温度センサー」を共同開発した。2025年には、地下設置に対応する小型IoT監視装置の現場実証も完了している。今回の協約を機に、既存の安全管理体制にAIによるリスク予測技術を加え、予知保全の高度化を図る方針だ。

クォン・ヨンヒョンLG U+エンタープライズ部門長(副社長)は、「集団エネルギー施設の現場にある安全上の死角をきめ細かく点検し、AIoTソリューションを継続的に高度化することで、エネルギーインフラの安全強化に貢献したい」と述べた。

チョン・ナムソン韓国地域暖房公社建設本部長は、「今回の協約は、AIoTの適用範囲を熱輸送管だけでなく熱源施設まで広げた点に意義がある」としたうえで、「LG U+との協力をさらに強化し、集団エネルギー施設の高度な予防体制を構築していく」と語った。

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