UAEシャルジャ・デジタル庁(SDD)のシェイク・サウド長官一行が42Maruのブースを視察する様子。右から2人目はキム・ドンファン代表。写真=42Maru

42Maruは8月31日、中小ベンチャー企業振興公団が進める「Kテックサービス中小ベンチャー企業サウジ・パートナーシップ構築支援事業」を足がかりに、サウジアラビアを中心とする中東・北アフリカ(MENA)市場の開拓を進めると発表した。ドメイン特化の軽量言語モデル「LLM42」と検索拡張生成(RAG)ソリューション「RAG42」を武器に、現地パートナー開拓と案件獲得を狙う。

同事業は、中小ベンチャー企業振興公団のリヤド・グローバルビジネスセンター(GBC)が進める支援プログラムだ。AIなど技術基盤の革新サービス分野で、韓国の中小・ベンチャー企業によるサウジでのパートナーシップ構築と市場参入を後押しする。

採択企業には、「Saudi Vision 2030」に沿った進出戦略の策定支援をはじめ、ローカライズ支援、現地有力パートナーの発掘・マッチング、提携契約の締結支援、リヤドGBC入居との連携支援などが提供される。

42Maruは、サウジで高まるデータ主権やセキュリティ要件、企業のAIトランスフォーメーション(AX)需要を見据え、LLM42とRAG42をオンプレミスおよびプライベートクラウドで提供する計画だ。

外部ネットワークから切り離された閉域環境でも運用できることから、政府・公共機関のほか、金融、エネルギー、製造など高いセキュリティ要件を持つ業種への導入を想定する。文書レビューや業務フロー自動化を担うエージェンティックAI機能も組み合わせ、現地企業の業務自動化ニーズの取り込みを図る。

主な開拓先として見込むのは、サウジの政府・公共機関や、エネルギー・石油化学分野の国営企業。現地パートナーとの提携を広げながら、プロジェクト受注につなげる考えだ。

同社は2024年、Naver Cloudと共同で、サウジのNEOM「The Line」建設部門におけるAXコンサルティングプロジェクトに参加した実績がある。

今後は、サウジの政府系ファンド(PIF)が主導するAIエコシステムとの連携の可能性も探る。中小ベンチャー企業振興公団の支援を活用し、現地のシステムインテグレーション(SI)パートナーを発掘。RAG42やAI読解技術「MRC42」を現地AIプラットフォームに実装することも視野に入れる。

キム・ドンファン代表は「サウジをはじめとする中東市場では、データ主権とセキュリティが重視されており、閉域環境で独立して動作するオンプレミス技術への需要が大きい」とコメント。「今回の支援事業を契機に現地パートナーシップを具体化し、MENA地域での事業機会を広げたい」と述べた。

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