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金融庁が2027年度予算として、過去最大となる400億円規模を要求する方向で調整していることが分かった。暗号資産交換業者への監督強化に加え、AIを活用した市場監視の高度化、サイバーセキュリティ対応の拡充、量子耐性暗号への移行支援などを重点項目に据える。

25日にCoinPostが報じたところによると、2027年度予算は前年度比約60%増となる400億円規模を想定している。最終的な予算額は今後、財務省の査定を経て固まる見通しだ。

予算拡大の狙いは、デジタル化が進む金融環境に対応した監督体制の強化にある。金融庁は、AIを活用した市場監視基盤の整備を進めるほか、金融機関のサイバーセキュリティ対応力の強化も図る方針という。

量子コンピューター時代を見据えた安全対策も盛り込む。現行の暗号技術では対処が難しいリスクに備え、量子コンピューターでも解読が困難とされる量子耐性暗号(PQC)への移行を支援する。

暗号資産分野も重点配分の対象となる。金融庁は暗号資産交換業者のモニタリング体制を強化するとともに、最先端のAI(フロンティアAI)が金融市場やサイバーセキュリティに及ぼし得るリスクに対応する専門人材の拡充も進める考えだ。

こうした予算要求は、足元で進む監督体制の見直しとも軌を一にする。金融庁は8月7日、サイバー攻撃やシステム障害が発生した際に金融機関が提出する報告様式を統一する監督指針の改正案を公表した。対象は暗号資産交換業者を含む17分野で、パブリックコメントは9月7日まで受け付ける。

予算案には、地域金融機関への支援策も盛り込む。地方銀行や信用金庫などが地域企業の成長支援や事業再生に取り組めるよう、実証事業や人材マッチングを後押しする。

地域金融機関の職員向け研修も実施する。地方銀行、信用金庫、信用組合の専門性向上を目的に、地域経済活性化支援機構や証券会社との連携を強化する。

組織面では、信用金庫や信用組合で発生した不祥事への対応として、金融機関の検査業務を統括する「検査企画室」の新設を検討している。あわせて、暗号資産交換業者のモニタリングやフロンティアAI対応を担う人員の増強も計画に含める。

金融庁の予算が従来の200億円台から400億円規模へ拡大すれば、暗号資産を含むデジタル金融への監督は一段と強まる可能性がある。AI活用の市場監視、サイバーセキュリティ、量子耐性暗号といった新たな技術リスクに対し、実際にどこまで体制と人材を拡充できるかが焦点となる。

もっとも、400億円規模の予算は現時点では確定していない。要求額は今後の財務省査定で修正される可能性があり、最終的な予算規模に加え、暗号資産監督の強化にどの程度の人員と資源が振り向けられるかが注目される。

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