暗号資産取引所Bitgetのグレイシー・チェン最高経営責任者(CEO)は、足元のビットコイン反発について、弱気相場の終了を示す動きとはみていない。個人としては、5万ドル前後を買い増しの目安としているという。
Cointelegraphが24日(現地時間)に報じた。チェン氏は、ビットコインが7万9000ドルまで戻した後も、一段安の可能性があるとの見方を示し、自身のポートフォリオの 상당部分をステーブルコインで保有していると語った。
チェン氏は、足元の水準から2万5000ドル以上下落した場合、ビットコインの保有比率を再び引き上げる可能性があると説明した。5万ドルに到達する時期は明示しなかったものの、今年後半から来年初めにかけての可能性を示した。一方で、年末までに現行水準から約2万ドル上昇する余地もあるとみている。
こうした慎重な見方はチェン氏に限らない。ビットコインは直近1週間で20%超上昇したが、なお下落余地を警戒する声は残る。Transform Ventures創業者のマイケル・ターピン氏は今月初め、ビットコインが2025年10月に付けた過去最高値(ATH)の12万6100ドルから、約66%下落する可能性があるとの見方を示していた。ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏も、今週の反発前に、下落局面の到来時期として10月4日を挙げていたことがある。
資産配分にも同様の姿勢が表れている。チェン氏は、ポートフォリオの大半をビットコインとS&P500に振り向けていると説明した。大手取引所の経営トップという立場もあり、短期売買はあまり行っておらず、イーサリアムとソラナの比率はそれぞれ1%未満と見積もった。アルトコイン全般への選好も高くないという。
一方で、Hyperliquidと同社トークンのHYPEには前向きな見方を示した。暗号資産に友好的な政策環境を追い風に、HYPEは大きく上昇したと分析したうえで、米商品先物取引委員会(CFTC)がHyperliquidの米国市場参入を認めれば、さらなる上昇材料になり得ると指摘した。ドナルド・トランプ米大統領は今週、マイク・セリックCFTC委員長が、Hyperliquidによる米規制市場での取引を認める案を推進していると示唆したという。
その半面、ミームコインには強い拒否感を示した。投資家被害が積み上がっていることから、前回サイクルのようなミームコイン熱が再燃しない可能性があると予想。個人投資家が過去と同じように動くとは限らないとの見方を示した。
ビットコインの長期目標価格についても慎重だ。チェン氏は、2030年ごろに100万ドルへ到達するシナリオには懐疑的だとし、4年周期を重ねるごとにリターンが低下している点を理由に挙げた。過去の推移を踏まえると、各サイクルにおける高値と安値の差は縮小傾向にあるとも説明した。
一連の発言からは、足元の反発局面でも積極的に追随買いするのではなく、ステーブルコインなどの待機資金を厚めに持ち、価格調整に備える戦略がうかがえる。今後のビットコイン相場は、短期的な上昇が続くかどうかに加え、調整局面でどの価格帯に資金流入が戻るかが焦点となりそうだ。