ケーブルテレビ業界が求めてきた放送通信発展基金(放通基金)の負担軽減は、2026年度も実現しない見通しとなった。放送メディア通信委員会は8月末にも放送事業者向けの納付告知書を発行する予定で、SO(総合有線放送事業者)には現行の分担金率1.5%が引き続き適用される。
放送メディア通信委員会と有料放送業界によると、同委員会は早ければ今月中に、2026年度の放通基金分担金に関する納付告知を出す。分担金は前年の放送サービス売上高を基準に算定され、追加の委員会議決を経ることなく、現行告示に基づいて賦課される。
このため、SOには今年も放送サービス売上高の1.5%という現行の負担率がそのまま適用される見通しだ。委員会関係者は「放通基金の納付告知書は8月末ごろに発行する予定で、別途の委員会議決はない」と述べた。
業界では、放通基金の引き下げ論議が従来の所管官庁である科学技術情報通信部でかなり進んでいたにもかかわらず、放送メディア通信委員会の新設と所管移管によって再検討に回ったと受け止めている。科学技術情報通信部は、SOの分担金率を現行の1.5%から1.3%へ引き下げる案を最終調整段階まで検討していたとされる。
業界関係者の間では、産業実態を踏まえた制度見直しが政府組織改編の過程で遅れ、結果として今年も現行負担率の適用を受けることになったとの不満が強い。
ケーブルテレビ業界が負担率の引き下げを求める背景には、収益性の急速な悪化がある。放通基金は事業者の損益にかかわらず放送サービス売上高を基準に課される一方、加入者の減少や広告市場の縮小で、SOの業績は大きく落ち込んでいる。
SOの放送事業売上高は、2015年の2兆2554億ウォンから2024年には1兆6835億ウォンへと25.3%減少した。営業利益も同期間に4052億ウォンから149億ウォンへと96.3%急減した。
その一方で、2024年にSO90社が納付した放通基金は約250億ウォンに上り、業界全体の営業利益の168%に相当した。
赤字企業にも分担金は課される。2024年に営業損失を計上したSO38社は、合計1178億ウォンの赤字を出しながら、約95億ウォンの放通基金を納付した。SOには経営状況に応じた個別の減免規定も適用されていない。
業界は、他の放送事業者との公平性にも問題があると主張する。地上波局や総合編成・報道専門チャンネルは広告売上高を基準に基金額が算定され、経営状況などに応じて減免を受けられる一方、SOには同様の制度がないという。
これに対し放送メディア通信委員会は、ケーブルテレビ業界の経営悪化には理解を示しつつも、特定業態だけの負担率を調整するのではなく、放送市場全体の放通基金負担体系を一体で見直す必要があるとの立場を示している。
委員会関係者は「ケーブルテレビ業界が厳しい状況にあることは把握しているが、ケーブルだけを切り離して判断できる問題ではない。放送局側も広告売上の減少などで苦境にあり、市場全体の状況を総合的に検討する必要がある」と説明した。
さらに同関係者は「ケーブルテレビ業界との懇談会でも厳しい実情は聞いていたが、その時点では市場全体を総合的に見直し、今年すぐ制度に反映するには時間が足りなかった。徴収体系全般を見直すという考えは一貫して説明してきた」と述べた。
放送メディア通信委員会は現在、韓国放送通信電波振興院(KCA)を通じて「放送通信発展基金分担金制度改善および収入多角化研究」を進めている。委員会発足に合わせ、放送事業者の分担金について統合的な賦課・徴収体系を検討し、事業群ごとの賦課基準と負担率を再設計することが柱だ。
有料放送業界は、長期的な制度改編とは切り分けて、当面の負担軽減策を先行して講じるべきだと求めている。今月の告知後には、同委員会の賦課処分を対象とする処分取消訴訟の提起も視野に入れているという。
業界関係者は「放送市場全体を総合的に見る必要があることは理解するが、制度改編を待つだけでなく、いま必要な措置を講じるべきだ。現行の放通基金の賦課方式については、行政訴訟を起こす案も業界内で検討している」と話した。