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Nasdaqは2026年12月6日から、米国株の取引時間を週5日・1日23時間に拡大する。夜間取引を新設し、アジア時間の投資需要を取り込む狙いだ。ブロックチェーンメディアのCoinPostが20日(現地時間)、同社が米証券取引委員会(SEC)に提出した8-K資料に基づき報じた。

取引時間は現在の約16時間から大幅に延びる。停止時間はシステム点検と取引日の切り替えに充てる1時間のみとなる。SECは関連提案を4月10日に承認したが、本格運用には米証券決済大手DTCCの清算システムと、証券情報処理機関SIPのインフラ更新が必要になる。

新たな取引体制は日中と夜間の2部制で運営する。日中セッションは米東部時間の午前4時から午後8時まで。1時間の休止を挟み、午後9時から翌日午前4時まで夜間セッションを設ける。北米市場担当シニア・バイスプレジデントのチャック・マック氏は、単なる取引時間の延長ではなく、投資家の市場アクセス拡大が目的だと説明した。

夜間取引は、アジアの主要市場が開いている時間帯をおおむねカバーする。これにより、アジアの投資家はニューヨーク時間に合わせて売買する負担が軽くなる。外国人投資家による米国株保有額は2019年以降97%増え、2024年半ばには17兆ドルに達したとされる。Nasdaqとしては、アジア太平洋地域からの越境資金や注文フローを取り込みやすくなる。

今回の措置の背景には、トークン化株式との競争もある。トークン化株式は、実株に連動する権利をブロックチェーン上で発行・取引する金融商品で、24時間365日の売買や迅速な決済を強みとする。HyperliquidやBinanceなどのプラットフォームには、若年層を中心に投資家が集まっているという。

トークン化株式の存在感も増している。The Blockのデータによると、RWA市場に占めるトークン化株式の比率は14.9%と、年初の5.1%から約2.9倍に拡大した。RWA.xyzの集計では、直近30日間の保有者数は90.33%増の135万人、月間送金額は191.1%増の238億1000万ドルだった。

サービス別ではOndo Financeが約8億7000万ドルで首位。これにBinanceのbStock、xStocksが続いた。上位3サービスで全体の約77%を占める。

短期的には、Nasdaqの夜間取引がトークン化株式市場のマーケットメイカーに安定した価格基準を提供する可能性がある。従来は伝統的な市場が閉場した後、連続的な現物価格を参照しにくく、ヘッジコストの上昇や売買スプレッドの拡大、DeFiオラクルの価格精度低下につながる場面があったとされる。

一方、長期的には取引時間の優位性が薄れ、競争の焦点は別の領域に移る見通しだ。議決権や配当などの株主権利をどこまで提供できるか、また決済をどこまで効率化できるかが問われることになる。Nasdaqは2026年3月、Russell 1000構成銘柄と主要株価指数連動ETFをトークン化した形で取引・決済する試験導入についてもSECの承認を得ている。23時間取引体制は、夜間清算やマーケットメイク、リスク管理システムの安定性を検証する試金石にもなりそうだ。

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