ビットコインETFのイメージ写真=Shutterstock

資産運用会社Hashdexの現物ビットコインETF「DEFI」が清算手続きに入る。現物ビットコインETF市場では資金流入が続いているが、運用規模や流動性で劣る小型商品は継続が難しく、市場拡大の陰で清算が進む構図が鮮明になってきた。

米ブロックチェーンメディアCryptoSlateによると、DEFIは17日(現地時間)にNYSE Arcaで最終取引を終え、同日中に新規注文の受け付けも停止した。

Hashdexは3日、ファンドの終了計画を公表していた。今後は保有するビットコインを売却して運用を終了し、既存投資家には残余財産を現金で分配する。17日以降もDEFIを保有していた投資家は市場で売却できず、清算手続きの中で算定される純資産価値(NAV)に基づいて現金を受け取ることになる。

今回の清算は、現物ビットコインETF市場全体の縮小を示すものではない。同日、現物ビットコインETF全体では1億8930万ドルの純流入を記録し、このうちBlackRockの「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」には1億4360万ドルが流入した。市場全体への需要が続く一方、規模の小さい商品は投資家資金を集めきれず、清算に追い込まれる動きが浮かび上がった。

Hashdexが7月30日時点で公表したDEFIの運用資産(AUM)は約1470万ドル。同社は終了の背景として、資産規模、取引流動性、運営コスト、投資家の関心、商品性、そのほかの運営要因を総合的に検討したと説明した。SECに提出した清算計画書でも、長期的なファンド継続は合理的ではないとしている。

規模の差は大きい。BlackRockの商品ページによれば、IBITの8月5日時点の純資産は480億700万ドルで、DEFIの7月30日時点のAUMに比べて3000倍超に達する。比較時点は異なるため、単日の資金流入だけで優劣を判断することはできないが、現物ビットコインETFカテゴリー全体への需要と、個別の小型商品の清算が同時に進み得ることを示した形だ。

投資家に分配される現金は、1470万ドルに固定されるわけではない。Hashdexは、分配額には清算費用や取引費用に加え、残存するビットコインの売却過程で生じる価格変動が反映されるとしており、受取額が大きく変動する可能性があると案内している。

分配時期を巡っては、公表資料の間でややずれがある。対外告知とプレスリリースの添付文書では8月28日前後の分配予定としている一方、3日付のSEC届出書本文と清算計画書では8月24日前後としている。現時点では、8月下旬に現金分配が実施される可能性が高い。

今回の清算は、Hashdex Commodity Trustの唯一のシリーズであるDEFIにのみ適用される。Hashdexは、この措置は「Hashdex Nasdaq CME Crypto Index ETF(NCIQ)」とは別件であり、米国投資家向けに提供している同社商品の運用規模は2億ドル超だと説明した。

今回の事例は、現物ビットコインETF市場全体への需要と、個別商品の存続可能性が必ずしも一致しないことを示している。資金流入が続く局面でも、運用規模とコスト構造が見合わなければ、小型ETFが清算に向かう可能性は十分にある。

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