Rippleが新規株式公開(IPO)を巡り、従来よりも柔軟な姿勢を示した。ブラッド・ガーリングハウスCEOは19日(現地時間)、現時点で具体的な上場計画はないとしながらも、IPOの可能性は排除しない考えを明らかにした。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、ガーリングハウスCEOはワイオミング・ブロックチェーン・シンポジウムで、IPOについて「今は可能性を開いている」と述べた。これまで上場に前向きではない姿勢を示してきた同社が、選択肢として残すことに含みを持たせた形だ。
RippleのIPO観測は2020年初めから続いている。当時、ガーリングハウスCEOは暗号資産業界で1年以内に上場事例が出る可能性に言及していたが、米証券取引委員会(SEC)との訴訟が大きな不確定要因となった。
その後、同氏は2021年のConsensusでも、Rippleが将来的に上場企業になる可能性が高いと公に語っていた。ただし、その前提としてSECとの法的紛争の解消と規制の明確化を挙げていた。
IPOの最大の障壁はSECとの訴訟だった。もっとも、訴訟で一定の前進があった後も、Rippleは上場を最優先課題には位置付けなかった。ガーリングハウスCEOも当時、米株式市場への上場は当面の優先事項ではないと説明していた。
2025年に入ると、この姿勢に変化の兆しが見え始めた。SECが長期化した訴訟の控訴を取り下げる方針を示したことを受け、ガーリングハウスCEOはIPOを検討し得る局面に入ったとの認識を示し、モニカ・ロング社長も同様の見解を示した。
ただ、経営陣が具体的な上場計画を公表したわけではない。ロング社長は2025年4月、IPO推進に関心はないと述べ、堅固な財務状況を理由に挙げた。
同年11月にも、同社はIPOについて「計画も日程もない」と説明し、上場を急ぐ必要はないとの立場を明確にしていた。
それでも今回の発言は、Rippleのスタンスが変わりつつあることを示している。非上場を基本路線としながらも、規制リスクの緩和を背景に、IPOを将来の選択肢として残す方向に軸足を移しつつある。
今後の上場判断は、規制環境の変化や資金需要の有無が左右しそうだ。