米通貨監督庁(OCC)は、決済用ステーブルコインを巡るジーニアス法の最終規則を11月までに策定する方針を示した。2027年1月18日の施行期限を前に、制度の詳細を早期に固めることで、発行体の準備負担や不透明感を和らげる狙いがある。
Cointelegraphが19日に報じた。ジョナサン・グールドOCC長官が、ワイオミング・ブロックチェーン・シンポジウムで今後のスケジュールを明らかにしたという。
グールド長官は、OCCが2月に公表した規則案に寄せられた業界の意見を精査したうえで、11月までに最終規則をまとめる考えを示した。2027年1月の施行に先立って制度を整え、規制の空白を抑える方針も明確にした。
ジーニアス法は2025年7月に署名を経て発効した。米国内の決済用ステーブルコインに関する規制枠組みの整備を目的とし、OCCのほか、米財務省、連邦預金保険公社(FDIC)、連邦準備制度理事会(FRB)が関連する詳細規則を策定する必要がある。
焦点の1つは施行までの時間軸だ。OCCは2月、376ページに及ぶ規則案を公表して意見募集を始めたが、関係当局は法施行に合わせて2027年1月18日までに最終規則を確定しなければならない。複数の当局が規則案を公表し意見を募ってきた一方、7月時点では最終規則の提示には至っていない。こうした遅れは、ステーブルコイン発行体にとって認可手続きや事業準備の不確実性を高める要因となっていた。
グールド長官は認可のスケジュールにも言及し、規制当局が2027年からステーブルコイン発行体の申請処理を開始できるとの見方を示した。法施行と同時期に、実際の認可審査が動き出す可能性があることを意味する。
市場では、最終規則の中身に加え、公表時期そのものにも関心が集まっている。決済用ステーブルコインの制度化は、発行要件や監督体制を具体化する作業であり、規則整備が遅れるほど事業者の準備負担が増すためだ。今回、OCCが11月という目標時期を示したことで、少なくとも規制スケジュールの輪郭は見え始めた。
もっとも、制度整備はOCCだけで完結しない。ジーニアス法は、複数の監督当局がそれぞれの所管に応じて規則を定める仕組みとなっている。今後は、OCCの11月の最終規則策定に加え、他機関のルール整備が同じペースで進むかが焦点となる。2027年1月の施行まで残された時間は限られており、その間に規制の整合性や認可手続きの実務基準をどこまで具体化できるかが、ステーブルコイン市場の不確実性を左右しそうだ。