ビットコインが6月以来の高値圏に上昇し、暗号資産市場に買いが広がった。ドナルド・トランプ米大統領が「暗号資産業界に吹いていた逆風は終わった」と述べたことに加え、米国の規制見直しへの期待が相場を支える格好となった。
20日付のブロックチェーンメディアCoinpostによると、トランプ氏は親暗号資産の姿勢を改めて打ち出し、市場構造を巡る法整備の必要性を訴えた。
ビットコインは直近24時間で7.28%上昇し、6月以来の高値を記録した。Hyperliquid(HYPE)も、米商品先物取引委員会(CFTC)の前向きな姿勢が材料視され、21.85%上昇した。
今回の相場上昇は、トランプ氏の発言に加え、規制環境が変わるとの期待が重なった結果とみられている。市場では、単なる自律反発というより、政策や規制を巡るシグナルに反応した動きとの受け止めが強い。
トランプ氏は、暗号資産市場の規制枠組みを整備する「CLARITY Act(CLARITY法案)」についても審議の加速を促した。同法案は、暗号資産に対する規制当局の所管を明確化する市場構造法案とされる。
同氏は、競争国に先んじるうえで必要な制度だとの認識を示した。ただ、上院内の意見対立で審議は遅れており、実際の立法に至るかどうかはなお不透明だという。
またトランプ氏は、「大規模なビットコインの買い入れを検討している」とも述べた。米政府が戦略的ビットコイン準備金とデジタル資産備蓄の整備を進める中、追加購入に踏み切れば、規制緩和にとどまらず、政府による直接的な資産積み増しへと政策の射程が広がる可能性があるとして注目を集めている。
今回の上昇は特定プロジェクト固有の材料だけでは説明しにくく、米国の政策スタンス変化への期待が市場全体に波及した側面が大きい。とりわけビットコインは、規制緩和期待が高まる局面で、機関投資家マネーの流入期待とともに先行して反応しやすい傾向がある。
今回はまずトランプ氏の親暗号資産メッセージが代表的な資産であるビットコインに織り込まれ、その後、値動きの大きいアルトコインへと買いが広がる展開となった。
今後の焦点は、トランプ氏の発言が規制当局の具体的な措置につながるかどうかにある。逆風の終息を強調したとしても、市場がそれを持続的なトレンドとして織り込むには、制度変更や執行方針の転換が伴う必要がある。
HYPEがCFTC関連の材料で大きく動いたことも、足元の市場が規制シグナルにいかに敏感かを示している。短期的には、ビットコインの上昇基調が続くかに加え、米規制当局を巡るニュースがアルトコインの変動率にどう影響するかが相場を左右しそうだ。