ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインの軟調地合いが続いている。価格は6万4800ドル台まで下落し、過去最高値から48%安の水準にある。これに伴い、サトシ・ナカモトが保有すると推定されるビットコインの資産価値も、昨年の高値時から約670億ドル減少した。現物市場の回転率は低く、ETFやDAT関連株の売買も細っており、市場では需要回復の鈍さが意識されている。

U.Todayが9日(現地時間)に報じたところによると、ビットコインは足元で6万4800ドル台で取引されている。

Arkhamのデータでは、サトシ・ナカモトの関連ウォレットには約109万6000BTCが保管されている。この資産は2010年以降、一度も移動していないとみられる。現在の価格で換算した資産価値は約711億9000万ドルとなる。

昨年、ビットコインが過去最高値の12万6198ドルを付けた局面では、同じ保有量の価値は1380億ドルを超えていた。足元の価格調整により、サトシ・ナカモトの推定保有資産は約670億ドル目減りした計算で、減少率は48%前後となる。

もっとも、ビットコイン相場は2024年9月以来の水準近辺まで下げたものの、過去の弱気相場と比べて下落幅が突出して大きいわけではない。これまでの「暗号資産の冬」では、高値から安値まで80%前後下落した局面もあった。

ただ、市場では本格反発を示す材料はなお乏しいとの見方が強い。オンチェーン分析企業Glassnodeの共同創業者ラファエルは、ビットコインについて「依然として不安定な状態にある」と指摘した。

ラファエルは、参加者の動きも需要も全般に鈍いと分析する。現物取引の回復も限定的で、日次の現物回転率も低水準にとどまっているという。足元の状況については「典型的な無関心相場だ」と表現した。

こうした鈍さは暗号資産の現物市場にとどまらない。ETFやデジタル資産財務企業(DAT)関連株の売買も、高値圏に比べて縮小している。市場全体で参加の鈍化が共通して表れている格好だ。

このため、仮に価格が反発しても、それだけで上昇基調への転換を確認するのは難しい。ラファエルは、より健全な上昇局面に移るには、市場参加の回復が不可欠だとみている。

一方、ビットコインネットワークの内外では技術面の動きも注目された。先週、BIP-110の支持者がビットコインから分岐して立ち上げた少数派チェーンでは、稼働から数時間で生成されたブロックが2件にとどまった。

マイナーがこのチェーンを継続的に維持する意思を示す動きも確認されていないという。

Strategyを率いるマイケル・セイラーはX(旧Twitter)への投稿で、「マイナーのシグナルは2.6%にとどまり、BIP-110は広範な支持の獲得に失敗した」と述べた。

その上で、「ブロック96万1632でBIP-110ノードが非シグナルのブロックを拒否するようになれば、このチェーンは孤立した単発のチェーンにとどまるだろう」と指摘した。既存のビットコインチェーンは通常通り稼働を続けるとも付け加えた。

足元のビットコイン市場では、価格調整に加え、取引の縮小やネットワーク内部の実験的な動きの失速が同時に進んでいる。反発基調への移行を見極めるには、まず需要の回復と市場参加の持ち直しを確認できるかが焦点になりそうだ。

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