SM Entertainment買収を巡る株価操作事件で起訴され、1審で無罪判決を受けたカカオ未来イニシアチブセンター長のキム・ボムス被告。23日、ソウル高等法院で開かれた控訴審公判に出廷した。写真=聯合ニュース

検察は23日、SM Entertainment買収を巡る株価操作事件の控訴審で、1審で無罪判決を受けたカカオ未来イニシアチブセンター長のキム・ボムス被告に対し、懲役15年と罰金5億1000万ウォン(約5610万円)を求刑した。1審判決について、犯罪事実に合致する証拠を適切に評価していないとして、無罪判決の破棄を求めた。

ソウル高等法院刑事4-1部が同日開いた資本市場法違反事件の控訴審結審公判で、検察はキム被告への求刑内容を明らかにした。

共に起訴されたカカオの元投資総括代表、ペ・ジェヒョン被告には懲役12年と罰金5億1000万ウォン(約5610万円)を求刑した。カカオとKakao Entertainmentの法人に対しては、それぞれ罰金5億ウォン(約5500万円)を求めた。いずれも1審と同水準の求刑となった。

検察は法廷で、「原審は、犯罪事実に合致する複数の明白な証拠があるにもかかわらず、これを十分に判断していない」と指摘。その上で、「原判決には事実誤認と法理誤解があり、被告らに対する無罪判決は破棄されるべきだ」と主張した。

起訴状などによると、キム被告らは2023年2月、カカオがSM Entertainmentの経営権取得を巡ってHYBEと競合していた際、HYBEによるTOBを妨害する目的で、SM株をTOB価格の1株12万ウォンを上回る水準に維持しようとしたとして起訴された。

検察は、カカオとワンアジアパートナーズ側が同月16~17日と27~28日に約2400億ウォン(約264億円)を投じ、計553回にわたってSM株を集中買い付けし、株価を12万ウォン超に押し上げて維持しようとしたとみている。

その根拠として、カカオ関係者のメッセージや通話内容、資金投入と発注の過程などを挙げ、カカオ側がSM株価を一定水準以上に保ってHYBEのTOBを阻止しようとし、その過程で被告らが事前に共謀していたと主張してきた。

これに対しキム被告側は、SM株の買い付けは経営権確保に必要な持ち分取得のための通常の株式取得であり、株価を人為的に操作する意図はなかったと反論している。

1審はこの主張を受け入れ、株価操作の罪について無罪を言い渡した。カカオによる大規模な市場内買い付けがSM株価に影響を与えた事実だけでは、直ちに株価操作に当たるとはいえないと判断した。

また裁判所は、カカオ側の買い注文の時間間隔や注文形態などを踏まえると、株価操作を目的とした注文とは性質が異なると指摘。HYBEのTOBを阻止しようとする経営上の目的があったとしても、それだけで資本市場法上の株価操作の目的まで認定できるわけではないとした。

検察はこれを不服として控訴。控訴審でも、1審がカカオ関係者のメッセージや通話録音などの証拠を十分に反映していないと主張を続けた。

控訴審では、カカオ側にSM株価を一定水準以上に維持、あるいは固定する目的があったかどうか、実際の注文形態が資本市場法上の株価操作に当たるかどうかが主な争点となった。高裁は今後、こうした点を踏まえて被告側の売買手法が株価操作に該当するかを判断する。

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