職場では、どうしても相性の合わない同僚と一緒に働かなければならない場面がある。Business Insiderは8月6日(現地時間)、T-Mobileの元最高事業・製品責任者マイク・カッツ氏へのインタビューをもとに、そうした相手と仕事を進めるための実践的な考え方を紹介した。
カッツ氏は、こうした状況は特別なことではなく、職場では珍しくない現実だと指摘した。同氏は大学時代に携帯電話サービスの販売でキャリアをスタートし、T-Mobileで12以上の職務を経験した後、最高事業・製品責任者を務めた。
7月に同職を退いた後も、12月までは同社の戦略顧問として在籍する予定だという。
同氏はまず、社内で強固な人的ネットワークを築き、複数の部門で信頼関係を広げておくことが重要だと語った。そうした関係は新たな機会につながる一方で、努力してもどうしても合わない相手はいるとし、最後まで難しい関係のまま残る同僚もいると述べた。
その上で、難しい同僚と向き合う際の戦略として4つのポイントを挙げた。
1つ目は、「苦手な相手がいる」という現実を受け入れることだ。誰とでも良好な関係を築けるわけではないと認めれば、過度な期待や感情的な消耗を抑えやすくなるという。
2つ目は、対話に入る前に何を成果とするのかを明確にしておくことだ。例えば、プロジェクトの承認を得る必要があるなら、会議の目的は相手に好かれることではなく、承認を取り付けることになる。
カッツ氏は、「会議の後に問うべきなのは『気分よく終われたか』ではなく、『必要なことをやり切れたか』だ」と強調した。感情的な満足ではなく、業務上の成果に軸足を置くべきだという。
3つ目は、可能であれば個人的な接点をつくり、緊張を和らげることだ。いきなり業務の話に入るのではなく、相手を一人の人間として理解しようとする時間が、対立の緩和につながる場合がある。ちょっとした雑談や関係づくりが、協業の行き詰まりをほぐすきっかけになることもあるとした。
4つ目は、共通点が見いだせない場合でも、自分でコントロールできることに集中することだ。重要なのは自分の態度と行動であり、同氏は「自分がそうしてほしいと思うやり方で相手に接する、いわゆる『黄金律』を実践しようとしている」と説明した。
自分が無用に緊張を高めなければ、関係の空気が少しずつ変わり、難しい同僚との間にも突破口が生まれることがある。相手を変えようとするのではなく、期待値を調整し、目的を明確にし、接点を探り、自分の態度を整えることが要点だとしている。