写真=Samsung SDSのキム・ジュニ代表

Samsung SDSは、企業のAIトランスフォーメーション(AX)市場の開拓に向け、マルチLLM戦略を加速する。OpenAI、Google Cloud、Anthropicとの連携を通じ、顧客環境に応じた最適なAIモデルの提案力を強化する方針だ。

同社のキム・ジュニ代表は30日、第2四半期決算発表後のカンファレンスコールで、Anthropicとの戦略的パートナーシップを含むAI事業の方向性を説明した。

キム代表は「国内で初めて、OpenAI、Google Cloud、Anthropicという世界の主要フロンティアAI企業3社すべてと協業体制を整えた」と述べた。その上で、モデル間の優位性が短期間で入れ替わるなか、顧客ごとに最適なモデルを選択・提供できるマルチLLM対応力が、同社の差別化要因になると強調した。

同氏によると、このマルチLLM戦略はすでにSamsungグループ内で運用を始めている。Samsung SDSはSamsung Electronicsを含むグループ各社を対象に、マルチLLM導入を一元的に支援しており、これを通じて収益化モデルの構築と大規模運用のノウハウ蓄積を進めているという。

キム代表は「こうした実証経験が、AX事業の競争力強化につながる好循環を生み出す」と語った。

Samsung SDSは25日、サンフランシスコで政府主導により開かれたAIサミットで、Anthropicと戦略的パートナーシップを締結した。

今回の提携についてキム代表は、「Claudeを基盤とする新規事業を共同で開拓し、マーケティングも連携して進める」と説明。あわせて、Applied AI Engineerの共同育成を通じて、サービス競争力の引き上げも図る考えを示した。

Applied AI Engineerは、基盤モデルそのものを研究する人材ではなく、既存のAI技術やモデルを実際のビジネスや製品、産業現場の課題に適用・実装する専門人材を指す。

キム代表によれば、Samsung SDSは社内向けにClaude Enterpriseを先行導入し、検証を進めている。今後はこれを基に、社外顧客向けにも展開していく方針だ。

このほか、Samsung SDSはフィジカルAI分野への投資も強めている。6月にはSamsung Venture Investmentを通じて、米国のフィジカルAIフルスタック企業Walden Roboticsに戦略投資を実施した。

キム代表は「Walden Roboticsとの協力を起点に、ロボット分野のグローバル企業との提携を拡大する」と述べた。その上で、多様なロボットを統合制御し、製造実行システム(MES)と連携させるロボットオーケストレーション事業を推進するとした。

キーワード

#Samsung SDS #マルチLLM #AX #OpenAI #Google Cloud #Anthropic #Claude #フィジカルAI #ロボット
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.