写真=Krafton

Kraftonは29日、音声AI基盤モデル「A.X K2 Raon-Speech」をグローバルAIプラットフォーム「Hugging Face」で公開したと発表した。音声をテキストに変換せず、そのまま理解・生成できるのが特徴で、同社は今後、ゲーム内のコンパニオンキャラクター「CPC(Co-Playable Character)」の高度化にも活用する方針だ。

同モデルは、科学技術情報通信部が主導する「独自AI基盤モデル」プロジェクトにおけるKraftonの第2段階の研究成果。KraftonはSK Telecomチームの一員として参加しており、SK Telecomの小型言語モデル「A.X K2」に、自社開発の音声エンコーダーと音声コーデックを組み合わせて構築した。

最大の特徴は、音声をテキストに変換する中間工程を介さず、音声のまま直接処理できる点にある。従来のAIでは、音声を一度テキスト化して理解し、その後に音声を再生成する過程で、話者の感情や抑揚が失われやすいという課題があった。

これに対しKraftonは、人の声をAIが扱える情報に変換する音声エンコーダーと、自然な音声として復元する音声コーデックを独自に学習させた。言語モデルのテキスト処理性能を維持しながら、音声の入出力を安定して連携させることで、声のトーンや感情を保ったまま再現できるよう設計したという。

「A.X K2 Raon-Speech」のパラメータ数は210億。Kraftonによると、パラメータ数300億未満の公開音声言語モデルとしては、韓国語の総合性能で首位、英語で3位を記録した。評価は音声認識、音声合成、音声理解、音声QA、テキストQA、ツール呼び出しの6分野で実施し、韓国語24件、英語22件の計46ベンチマークで検証した。

Kraftonは4月、AIブランド「Raon」を立ち上げ、音声言語モデル、リアルタイム音声対話モデル、テキスト・音声変換モデル、ビジョンエンコーダーの4種類をオープンソースとして公開している。今回のモデルは、これらの基盤技術をもとに発展させた成果と位置付けている。

Kraftonの最高AI責任者(CAIO)、イ・ガンウク氏は「A.X K2 Raon-Speechは、KraftonがAI基盤技術の研究開発を継続してきた成果だ」と説明した。そのうえで「今後もゲームに必要なAI基盤技術を磨き、新たなゲーム体験の創出につなげていく」と述べた。

同社は今回の研究で蓄積した音声AI技術を、自社ゲーム内のCPC高度化に適用する計画だ。あらかじめ決められたせりふを返す方式にとどまらず、ユーザーの声や意図をAIキャラクターがリアルタイムで把握し、状況に応じた音声で相互作用する仕組みの実現を目指す。

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