ビットコイン採掘プール「F2pool」の共同創業者、チュン・ワン(Chun Wang)が、5〜6月に取引所外へ移していた大口の暗号資産の一部を、7月に入って再びBinanceへ送金している。市場では、売却可能な供給の増加につながる可能性があるとして動向を注視している。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、27日時点のオンチェーンデータで、チュン・ワンに関連するウォレットからBinanceのホットウォレットへの追加流入が確認された。
市場が注目しているのは、資産移動の性格が長期保管から短期の流動性確保へ転じた可能性がある点だ。暗号資産市場では、大口保有者が資産を取引所へ移す動きは、利益確定や大口取引の準備を示すシグナルと受け止められることが多い。
チュン・ワンは5〜6月、取引所に置いていた資産をノンカストディアルウォレットやSparkなどのDeFi(分散型金融)プロトコルへ移していた。長期保管を意識した動きとみられていた。
この2カ月間で移動した規模は、約9万1945ETHと973WBTC。当時の評価額ベースでは、ETHが約1億6000万ドル、WBTCが約6100万ドルだった。
一方、7月に入ると流れは変わった。取引所外への移管を止め、Binanceのホットウォレットへ資産を分散して送金し始めた。
7月2日には1万6800ETHと60WBTCを移し、翌3日には9800ETHを追加で入金した。
27日にも同様の動きが確認された。Arkhamのオンチェーンデータでは、約650万ドル相当の3345ETHが新たに流入したという。
いったん取引所外に移していた資産の一部が、再びBinanceに戻される動きが続いている格好だ。
こうした資金流入が注目されるのは、取引所に戻された資産が売却可能な供給の増加につながる可能性があるためだ。個人ウォレットで保管される資産に比べ、取引所口座に入った資産は即時に売却しやすい。
もっとも、現時点で実際の売却が行われたかどうかは確認されていない。注文板での直接売却なのか、別の取引に向けた準備なのかも明らかになっていない。
今後数日の取引高次第で、今回の送金の意図はより鮮明になるとの見方もある。市場では追加の入金があるかに加え、BinanceにおけるETHとWBTCの取引量の変化にも関心が集まりそうだ。
直近数週間で、判断が長期保管から即時の流動性確保へ変わった点そのものが、短期的な需給に影響を及ぼす変数として意識されている。