写真=Reve AI

米CNBCのジム・クレイマー氏が、AIやデータセンター関連株を信用取引で保有している投資家に対し、ポジションの圧縮を急ぐよう呼びかけた。AIインフラ投資ブームを背景に関連銘柄は大きく上昇してきたが、足元ではデータセンター投資の持続性を巡る懸念が強まっているためだ。

27日付のCNBCによると、同氏はAI投資ブームの勢いが徐々に弱まっているとして、とりわけ借入資金を使って関連株を買っている投資家に警戒を促した。クレイマー氏は「データセンター関連銘柄を借りた資金で買っているなら、明日の朝9時30分に売るべきだ。後悔はしない」と述べた。

この1年、AIインフラやデータセンター関連企業の株価は、生成AI向け投資の拡大期待を追い風に上昇基調が続いてきた。一方で市場では、データセンター建設やAIインフラ投資が現在のペースで続くのかどうかを疑問視する見方も広がっている。

クレイマー氏は、不透明感が強まる局面では、信用取引を利用する投資家が最も大きなリスクにさらされると指摘した。過去1年でマージン債務が大きく膨らんだとしたうえで、「マージンを使っているなら今すぐ手仕舞うべきだ。もう無傷では逃げ切れないと思う」と警告した。

信用取引は、証券会社から資金を借りて投資額を拡大する手法。株価上昇時には利益を押し上げる半面、下落時には損失も増幅する。損失が一定水準を超えると、追加証拠金の差し入れや保有資産の強制売却を求められるマージンコールが発生する可能性がある。

同氏は、投資資金をAI・データセンター関連株に集中させるのではなく、収益源が分散した企業にも目を向けるべきだとの考えも示した。例として建設資材メーカーのCRHを挙げ、データセンター建設向け資材を供給する一方、売上の大半は道路、橋梁、商業施設など幅広いインフラ事業から生まれており、特定産業への依存度は相対的に低いと説明した。

テクノロジー株への投資アプローチも見直すべきだと強調した。クレイマー氏は「われわれが欲しいのはテクノロジーだが、これまで大型テック投資家が買ってきたようなテクノロジーではない。これからは素材やサイエンス分野の技術に、より注目すべきだ」と語った。データセンター投資拡大の恩恵を一部取り込みつつ、AIという単一テーマへの依存が過度に高くない企業を選ぶべきだとの見方だ。

もっとも、AI関連のテクノロジー株全体に弱気というわけではない。自己資金のみで優良テクノロジー株を保有している投資家であれば、短期的な調整を吸収する余地はあるとの認識も示した。クレイマー氏は「良いテクノロジー株を持っていて、マージンを使っていないなら、ある程度のボラティリティには耐えられるだろう」と述べた。

今回の発言は、AIインフラとデータセンター投資が市場の主要テーマとして定着する一方で、その拡大ペースと持続性に対する疑念が株価の調整圧力につながりつつあることを映している。特に借入資金による投資が積み上がった局面では、同じ調整でも損失が急速に膨らみやすく、ポジション管理の重要性が一段と高まっている。

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