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Coinbaseのブライアン・アームストロング最高経営責任者(CEO)は、人工知能(AI)の普及が暗号資産市場を縮小させるとの見方に反論し、AIの拡大はむしろブロックチェーンや暗号資産の必要性を高めるとの認識を示した。

ブロックチェーン関連メディアのU.Todayが27日(現地時間)に伝えたところによると、アームストロング氏はX(旧Twitter)への投稿で、AIと暗号資産を競合関係として捉える発想は誤りだと主張した。

同氏は、AI分野に資金や人材、社会的関心が集まっても、それによって暗号資産の役割が縮小するわけではないと説明。「そうした見方はゼロサム的で、希少性を前提にした発想だ」と指摘した。

その上で、暗号資産はインターネットや電力と同様の汎用技術であり、新たな流行技術と競うものではなく、それらを支えるインフラだと強調した。とりわけ、AIエージェントの普及が暗号資産の用途を一段と広げるとみている。

アームストロング氏は「AIエージェントには独自の金融インフラが必要になる。最終的には、AIエージェントによる日次取引量が、人間全体の取引量を上回るようになる」と述べた。

Coinbaseは、こうした変化を見据え、AIエージェント向けの金融インフラ整備を進めているという。同氏は「当社はx402プロトコル、Base、USDCを通じてこの分野を切り開いてきた。現在は、これらがAIエージェント決済のかなりの部分を支えている」と説明した。

暗号資産を単なる投資対象ではなく、AIが自律的に取引や決済を行うための決済・清算基盤へと発展させる構想を示した形だ。

こうした発言の背景には、投資マネーがAI分野に集中する足元の市場環境がある。経済協力開発機構(OECD)によると、2025年に世界のAI企業が呼び込んだベンチャーキャピタル投資は約2590億ドルに達し、VC投資総額の61%を占めた。

米国でも、ベンチャー投資全体の41%がAIスタートアップに流入した。OpenAIやAnthropicなどの主要AI企業が大型調達に成功したという。

一方、暗号資産に特化したベンチャーファンドを巡る資金調達環境は厳しさを増している。Galaxy Researchは、資金のAIシフトを受け、暗号資産中心のベンチャーキャピタル・ファンドの資金募集環境が悪化したと分析した。

暗号資産関連スタートアップへのベンチャー投資件数も、およそ5年ぶりの低水準まで落ち込んだことが示された。

もっとも、市場ではAIと暗号資産は競合ではなく、相互補完の関係を築く可能性があるとの見方も出ている。AIエージェントが独立して決済や資産移転を担うには、ブロックチェーン基盤のデジタル決済インフラが必要になるためだ。

AIと暗号資産の融合はなお初期段階にある。ただ、アームストロング氏は、AI時代が本格化するほど、ブロックチェーンやステーブルコイン、オンチェーン決済システムの役割はむしろ大きくなるとの立場を鮮明にした。

今後の焦点は、AIエージェント決済が実際のサービス環境でどの程度のスピードで普及するかにある。CoinbaseはBase、USDC、x402プロトコルを軸に関連市場の開拓を進める構えだが、こうしたインフラが新たな暗号資産需要につながるかどうかは、なお見極めが必要だ。

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