Krafton「PUBG: BATTLEGROUNDS」 写真=Krafton

韓国のゲーム大手各社の2026年4〜6月期業績は、新作投入の有無よりも、既存IP(知的財産)の収益力が明暗を分ける公算が大きい。

「PUBG」や「リネージュ」といった有力IPを持つKrafton、NCSOFTは、新作や買収効果も寄与し、大幅な業績改善が見込まれる。一方、Netmarbleは増収でも新作関連費用が重荷となり、Nexonも業績の伸びは鈍い見通しだ。

FnGuideが28日にまとめた市場コンセンサスによると、Kraftonの4〜6月期売上高は1兆2007億ウォンと、前年同期比81.4%増が見込まれている。営業利益は3750億ウォンで、同52.4%増の予想だ。

牽引役とみられているのは、主力タイトル「PUBG」のPC版だ。9周年イベントのほか、「Stellar Blade」やaespaとのコラボ、ブラックマーケットの更新などが続き、トラフィックと売上高の押し上げにつながったとみられる。

5月にアーリーアクセスを開始した新作「Subnautica 2」も、販売本数が約500万本に達し、業績を支える材料になる見通しだ。

もっとも、サムスン証券のオ・ドンファン研究員は「Subnautica 2はヒットしたが、高額な買収コストを踏まえると財務面での寄与は限定的だ」と指摘する。

「Subnautica 2」が売上規模の拡大に寄与した一方、Unknown Worldsの買収費用や今後のアーンアウト負担を考慮すると、安定した利益基盤は依然として「PUBG」が担うとの見方が強い。成果報酬関連費用は純利益の変動要因として残る。

NCSOFTの4〜6月期売上高は6827億ウォンで前年同期比78.5%増、営業利益は1319億ウォンで同774.8%増が見込まれている。

業績改善の要因としては、2月に投入した「リネージュ・クラシック」と、今年買収したモバイル・カジュアルプラットフォーム「JustPlay」が挙がる。「リネージュ・クラシック」は、リリース初期に比べてPC版のトラフィックは低下したものの、日次平均売上高は17億〜20億ウォンを維持したと推定され、業績下支えに寄与したとみられる。

JustPlayは4〜6月期から連結業績に反映され、NCSOFTのモバイル・カジュアル分野の売上高は1400億ウォン前後まで拡大すると推定される。

メリーッツ証券のイ・ヒョジン研究員は「リネージュ・クラシックの好調でAION2の減収分を吸収し、PC売上高は前四半期比で底堅さを維持した」と分析した。

一方、昨年11月に発売した「AION2」は、アップデートを控えたコンテンツ調整期間の影響で、前四半期比で売上高が減少したとみられる。

Netmarbleは、売上高が増えても収益性は悪化するとの見方が出ている。4〜6月期売上高は7340億ウォンで前年同期比2.3%増の見通しだが、営業利益は889億ウォンと同12.1%減が予想されている。

背景には売上減ではなく、新作のマーケティング費用や外部IPに関する手数料負担が、増収効果を上回ったことがあるとみられている。

ハナ証券のイ・ジュノ研究員は「上期に投入した『七つの大罪:Origin』と『モンギル:Star Dive』が期待に届かず、既存タイトルの持ち直しだけではマーケティング費の増加を吸収できなかった可能性が高い」と分析した。

売上高に対する手数料率は32.3%と、前四半期比で1.5ポイント上昇する見通しだ。証券業界では、新作の本数以上に、投入後の売上を維持する製品ライフサイクル(PLC)の運営力が問われているとの指摘が出ている。

日本市場に上場するNexonも、4〜6月期は伸び悩みを見込んでいる。会社予想では、売上高は1070億〜1197億円(9959億〜1兆1143億ウォン)で、前年同期比10%減から1%増のレンジとした。

営業利益は161億〜253億円(1495億〜2360億ウォン)で33〜57%減、純利益は161億〜232億円(1498億〜2158億ウォン)で4%減から38%増を見込む。

Nexonの収益性鈍化はNetmarbleとは要因が異なる。中国市場での「Dungeon & Fighter」PC版・モバイル版の売上減少に加え、「Mabinogi Mobile」の反動が営業利益を押し下げる要因として挙げられている。

一方で、「MapleStory」や「FC Online」「FC Mobile」など長期運営タイトルのライブサービスは安定した売上高を維持しており、業績の下支え役になる見通しだ。

下期は各社が新作投入と既存IPの拡張を進めるなか、投資回収力の差が改めて問われる局面となりそうだ。

Kraftonは来月26日に開幕する「gamescom 2026」で、「PUBG」IPの未公開新作を含む「NO LAW」など計5タイトルを公開する予定。NCSOFTは9月30日に「AION2 Global」をSteamとPURPLEで正式リリースし、東京ゲームショウでも新作を披露してグローバル展開を本格化する計画だ。

Nexonも下期に「Dungeon & Fighter」IPを基にした「DNF Grow」を発売する予定で、Netmarbleは「Solo Leveling: KARMA」を含む5本の新作を準備している。

もっとも、下期も業績を左右するのは、新作の投入本数そのものではなく、既存タイトルの売上維持力と投資回収のスピードになりそうだ。大規模なマーケティング費用やプラットフォーム手数料の負担を踏まえると、初動のヒットだけで収益性を確保するのは容易ではない。

既存ライブゲームが生み出すキャッシュフローと、新作のPLC運営力が、各社の利益格差を左右する可能性が高い。

業界関係者は「新作は発売直後に売上高を積み上げても、長期にわたって売上を維持して初めて実質的な利益貢献につながる」としたうえで、「既存ライブゲームで安定したキャッシュフローを確保できる企業とそうでない企業の差は、下期も続く可能性がある」と述べた。

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