Flareは今後6カ月で、XRPを分散型金融(DeFi)で活用するエコシステム「XRPFi」の拡大を本格化する。決済用途が中心だったXRPを、ステーキングや流動性供給、オンチェーン貸付に使えるようにするインフラ整備を進める。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが26日(現地時間)に報じたところによると、Flare Networksの共同創業者兼CEO、ヒューゴ・フィリオン氏は、今後6カ月がXRPFiにとって転換点になるとの見方を示した。FlareをXRP Ledger(XRPL)の完全なプログラマブルレイヤーとして発展させる方針だという。
狙いは、XRPを実用的なDeFi資産として機能させることにある。XRPLは高速決済を重視して設計されており、スマートコントラクト機能は限定的だ。このため、多くのXRPがウォレットに保管されたまま、DeFiなどの金融サービスに活用されにくかったとしている。
その解決策としてFlareが導入するのが「FAssets」だ。ユーザーは保有するXRPをホットウォレット経由で、1対1で裏付けられたラップドトークン「FXRP」に変換できる。これにより、ステーキングや流動性供給、オンチェーン貸付などのDeFiサービスに参加できるようになる。
最初の技術アップデートは約2週間以内に開始する予定。フィリオン氏は、今後6カ月でFlare経由のXRPFi機能を段階的に拡充する考えを明らかにした。
市場の期待も高まりつつある。FXRPの発行量はすでに1億5000万を超えた。フィリオン氏は、長期的には最大50億XRPがFlareのエコシステムに流入する可能性があるとみている。これはXRP全供給量のおよそ5%に相当する規模で、この水準の資産がDeFiプロトコルに預け入れられれば、取引所で流通するXRPが減り、需給に影響を及ぼす可能性がある。
もっとも、そうした効果が市場に表れるまでには時間がかかるとの見方もある。今後6カ月はインフラ整備と実装の展開が中心となり、機関投資家は新たなブリッジの導入に先立って、追加のセキュリティ監査や検証を進める公算が大きい。大口資金の本格流入は、安定性の確認後になる可能性が高い。
Flareは機関投資家の取り込みに向け、従来のDeFiの弱点とされてきた取引透明性の課題にも対応する。信頼実行環境(TEE)ベースの「Confidential Compute」技術を導入する計画だ。これが適用されれば、機関投資家は大口取引や貸付を進める際、機微な取引情報を外部に公開せずに済む一方、取引そのものはブロックチェーン上で検証可能な状態を維持できるとしている。
一方で、XRPFiの本格成長には別の課題も残る。貸付や流動性プロトコルを活性化するには、USDTやUSDCといったステーブルコインの流動性を十分に確保する必要があるためだ。
報道によると、Flareの経営陣も非公開の場で、ステーブルコイン流動性の確保が重要課題だと認めたという。
当面の市場では、XRP価格は個別プロジェクトの進捗よりも、マクロ経済環境やビットコイン相場の影響を強く受ける可能性があるとの見方が出ている。
FlareのXRPFi拡大戦略は、XRPの用途を決済中心からDeFiへ広げる動きを示すものだ。ただ、価格面での効果が本格化するには、ブリッジの安定性検証とステーブルコイン流動性の確保が進むことが前提になりそうだ。