Hana Financial Groupは7月27日、グループ各社の役員140人を対象に、生成AIの実習を中心とした「AXワークショップ」を実施したと発表した。役員自らがAIエージェントの設計に取り組み、金融業務でのAI活用拡大と組織文化の変革につなげる狙いがある。
ワークショップは、AI技術への理解を深めるだけでなく、グループのリーダー層が実務に生成AIを取り入れ、組織内でAI活用を定着させることを目的に企画した。
参加者は、事前に実施したAI活用能力診断の結果を踏まえ、生成AIを経営や金融業務に適用する演習に取り組んだ。
研修では、経営課題のブリーフィング、金融市場や産業動向の分析、報告書の作成、会議資料の要約など、役員業務を支援するAIエージェントを自ら設計する形式を採用した。
また、担当業務や組織の特性を反映したAI活用シナリオを作成し、生成AIを単なる補助ツールとしてではなく、実際の業務プロセスに組み込む手法を学んだ。
同グループは、今回の役員向けワークショップを起点に、AI教育の対象を現場社員へ段階的に広げる方針だ。
あわせて、Hana Financial Convergence Technology Instituteを中心に事業部門と連携し、金融業務に特化したAIサービスやモデルの開発も進めている。
現在は、貿易(輸出入)業務の自動化、企業向け与信審査の支援、資産管理、リスク管理などでAIの活用領域を広げている。個別業務を支援するAIエージェントサービスも順次導入する計画だ。
さらに、AIサービスの開発、運用、改善を社内で継続的に回せる体制を整え、金融分野に特化したAIモデルと生成AIを組み合わせることで、業務効率と精度の向上を図るとしている。
外部のAI専門企業やイノベーション企業との連携も拡大し、グループのデジタル革新戦略と連動したAIエコシステムの構築を進める方針だ。
同グループ関係者は「AIは金融会社の競争力を左右する中核インフラであり、次世代金融の新たな標準だ」とした上で、「単にAIを活用する金融会社にとどまらず、AIと共に働く金融グループへ転換し、顧客中心のイノベーションを続けていく」と述べた。