写真=Samsung ElectronicsのHBM4

Samsung Electronicsは25日、Broadcomと次世代AIインフラ向け半導体で戦略的提携に関するMOUを締結したと発表した。両社は今後5年間、メモリ、ファウンドリ、先端パッケージングの各分野で協業を進め、協業規模は2000億ドル超に上るとしている。

MOUは、米サンフランシスコの「The Midway」で現地時間24日に開催された「AI Summit」で締結した。

今回の提携は、メモリ、半導体受託生産(ファウンドリ)、複数チップを一体化する先端パッケージングまでを対象とする。Samsung Electronicsは、これらを一括で提供するワンストップのターンキー体制を強みに据える。

会場には、Samsung Electronicsファウンドリ事業部長のハン・ジンマン社長、Broadcomのホック・タン最高経営責任者(CEO)ら両社の経営陣に加え、政府関係者も出席した。

足元では、世界の大手テック企業が自社サービスに最適化したAIアクセラレーターの導入を急いでいる。Broadcomは、こうしたカスタム半導体の設計市場を主導してきた。

Samsung Electronicsは、メモリ、製造、パッケージングの各能力を組み合わせ、Broadcomが設計するAIアクセラレーターの性能を下支えする。設計から生産までを一体で進める体制を整える考えだ。

メモリ分野では、Samsung Electronicsが高性能メモリのHBM(High Bandwidth Memory)をBroadcomに供給する。HBM4には1c DRAMと、信号制御を担うベースダイに4nmプロセスを適用し、2月に量産出荷を開始した。

5月には、次世代品となるHBM4Eのサンプルも顧客向けに提供したとしている。

ファウンドリ分野では、Broadcomの高速データ通信向け半導体を含む主要製品に、2nm以下のプロセスを適用する。同一面積当たりの集積度を高めることで、消費電力の低減も狙う。

Samsung Electronicsは、2nmプロセスを基盤とする先端パッケージング技術もあわせて提供し、BroadcomのAI半導体の性能と電力効率の向上につなげる。

また、設計とプロセスのすり合わせ段階から、チップ設計、先端パッケージング、量産までの全工程を連動させる。製品開発期間の短縮が狙いだ。

両社は今回の提携を通じ、AIと高性能コンピューティング市場での事業機会を開拓する方針も示した。

Samsung Electronics DS部門長のチョン・ヨンヒョン氏は「AI時代には、メモリ、ロジック、先端パッケージングを緊密に統合した半導体ソリューションが重要になる」としたうえで、「Broadcomとの協力を拡大し、今後のAIインフラの発展を加速させることで、顧客により大きな価値を提供したい」とコメントした。

Broadcom半導体ソリューション・グループ社長のチャーリー・カワス氏は「AIインフラが急速に拡大するなか、半導体エコシステム全体での緊密な連携がますます重要になっている」と述べ、「Samsung Electronicsとの協力を通じ、市場の多様な需要に最適化した次世代ソリューションを共同で生み出していく」と語った。

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