Intelは23日(現地時間)、第2四半期決算を発表した。売上高、利益とも市場予想を上回り、第3四半期の業績見通しも市場予想を超えた。これを受け、同社株は時間外取引で上昇した。
米CNBCによると、第2四半期の売上高は前年同期比25%増となり、2011年第3四半期以来の高い伸びを記録した。
業績をけん引したのはAIインフラ投資の拡大だ。サーバープロセッサの販売増を背景に、データセンター事業の売上高は前年同期比59%増の63億ドルに達した。
PC向けチップを手がけるクライアント・コンピューティング・グループの売上高も13%増の89億ドルだった。一方で、成長の中心はデータセンター事業へと移っている。
最高経営責任者(CEO)のリップブー・タン氏は決算発表資料で、「AIがコンピューティング需要を前例のない水準へ押し上げている」と述べた。そのうえで、「IntelはCPU事業全体で持続的な成長を確保できる位置にある」とした。
同社は需要拡大に対応するため、サーバーCPUの顧客と長期契約の準備を進めていることも明らかにした。契約の一部は価格を固定し、別の一部は供給量の確保を重視した内容だという。
第3四半期の見通しも市場予想を上回った。Intelは調整後1株利益(EPS)を0.38ドル、売上高を158億~168億ドルと見込む。
市場予想は売上高151億ドル、EPS0.27ドルだった。
株価は決算発表後に大きく動いた。23日の通常取引では前日比2.33%安の100.23ドルで引けたが、発表後の時間外取引では4%前後上昇し、104ドル近辺まで買われた。
同社株は年初来で170%超上昇し、前年も84%上げていた。一方、7月に入ってからは28%下落していたといい、足元の調整局面でもAI関連サーバー需要が投資家心理を下支えした格好だ。
また、同社は足元で供給が需要に追いついていないことも示した。最高財務責任者(CFO)のデービッド・ジンスナー氏は、データセンター顧客の需要が生産量を上回っていると説明した。
Intelは現在、10件の長期契約を結んでいるとした。長期契約の広がりはメモリ業界で先行していたが、サーバー向け半導体でも同様の動きが本格化しつつある。
一方、PC市場については、第3四半期に力強い回復は見込みにくいとの見方を示した。メモリ不足を理由に、第3四半期のPC販売は横ばい圏にとどまると予想した。
このため、当面の業績改善はPCよりもデータセンター事業とAI需要が主役になる可能性が高い。
Intelは製造事業の拡大も加速している。他社向けの半導体も生産するファウンドリ事業を強化するため、来年の設備投資を「意味のある規模で増やす」計画だと説明した。
ジンスナー氏はCNBCとのインタビューで、最新プロセスの14Aが、同じ開発段階にある既存技術を上回る進捗にあると語った。
ファウンドリ事業の売上高は58億ドルで、前年同期比31%増だった。ただ、投資家が期待する大型の外部顧客については、まだ公表していない。
同社のファウンドリ事業は依然として自社チップの生産比率が高い。今週初めには、タン氏のCEO体制で初めてFortinetを実名公表した顧客として発表したが、契約は最新プロセスではなく、既存プロセスによるセキュリティチップの生産だという。
市場の焦点は大きく2つある。AIサーバー需要がデータセンター事業の成長をどこまで支えられるか、そしてファウンドリ事業が外部の大型顧客獲得につながるかだ。
今回の決算は、AI需要が同社の中核であるCPU事業を再び押し上げていることを示した。一方で、製造事業への転換がどこまで成果につながるかは、なお見極めが必要だ。