NHN KCPは7月24日、Avalancheと共同で、ステーブルコインを活用した決済、オンチェーン精算、海外送金モデルを実演したと発表した。決済情報を1秒台で反映し、加盟店向けの精算を1時間ごとに自動処理する仕組みを公開し、既存の決済代行(PG)・精算インフラとの連携可能性を探る狙い。
同社は前日(23日)、ソウル市九老区の本社でAvalancheと共同のデモイベントを開催し、ステーブルコインベースの決済・精算サービスを披露した。
デモでは、1秒台で反映するステーブルコイン決済、加盟店向け管理ページ、1時間ごとのオンチェーン自動精算、ブロックチェーンベースの海外送金の4機能を紹介した。
参加者はPAYCOアプリのデジタルウォレットでステーブルコインを受け取った後、会場で商品を購入。取引結果と精算状況が管理ページに反映される流れを確認した。
会場ではQRコードとバーコードを使い、専用端末を介さずに決済できる仕組みを実演した。NHN KCPが構築したAvalanche基盤の決済向けメインネットを活用し、取引情報は約0.5秒でメインネットに記録、PAYCOデジタルウォレットにも1秒台で反映した。
加盟店向け管理ページでは、注文受付、決済完了状況、取引ステータス、精算予定額、処理履歴をリアルタイムで確認できるようにした。ブロックチェーンの専門知識がなくても、既存のカード決済に近い感覚で売上や精算状況を管理できる構成とした。
また、ステーブルコインの決済・精算データを連携し、精算用ウォレットから加盟店ウォレットへ精算額を自動送金する、1時間ごとのオンチェーン精算プロセスも公開した。
海外送金のデモでは、外部のステーブルコインウォレットとPAYCOデジタルウォレットの間で資金を移動する流れを実装した。従来の海外送金と比べ、ブロックチェーンネットワーク上でウォレット間送金を行うことで、手続きの簡素化につながる可能性を示した。
両社は今後、各国の金融規制やマネーロンダリング対策(AML)、本人確認(KYC)の要件を踏まえ、海外送金やグローバル決済・精算サービスへと事業領域を広げることを検討する。
NHN KCPは、既存のPG・精算インフラとの連携に加え、デジタルウォレット、管理ページ、決済向けメインネットの企業向け提供、ブロックチェーンベースの海外送金を柱に、ステーブルコイン事業を具体化する方針だ。
NHN KCPの関係者は「決済インフラの競争力は承認速度だけでなく、精算の速さと運用の可視性でも決まる」とコメント。「加盟店の運用効率や資金回転は、売上発生後に資金がどれだけ早く安定して精算されるかで大きく変わり得る」とした。
その上で、「加盟店と金融会社の双方が活用できる決済・精算モデルを高度化していく」と述べた。