ビットコイン相場について、既に底入れした可能性がある一方で、半減期を軸とした4年周期では9〜10月に新安値を付ける余地もあるとの見方が浮上している。資産運用会社Grayscale Investmentsは、相場の方向性を見極めるうえで、金融政策が重要な分岐点になると分析した。
CoinPostが23日付で報じたところによると、Grayscale Investmentsでリサーチ責任者を務めるザック・パンドルス氏は、今回の下落局面を「半減期を軸とした4年周期」と「金利を中心とするマクロ環境」という2つの視点から捉えるべきだと指摘した。
パンドルス氏は、金融政策環境がこれ以上悪化しなければ、ビットコインは既に下値を通過した可能性があるとみる。一方で、従来の4年周期の見方に沿えば、なお一段安の可能性は残ると説明した。
4年周期の考え方では、ビットコインの半減期を価格動向の主要な変数と位置付ける。報告書によれば、過去の市場ではサイクル高値から約1年後、半減期から約2.5年後に安値を付ける傾向があり、平均下落率は約80%だった。このパターンを直近の半減期である2024年4月に当てはめると、約2.5年後にあたる9〜10月ごろに新安値を記録する可能性があるという。
一方、マクロ面からみると見方は異なる。パンドルス氏は、ビットコインは他の主要資産と同様、マクロ環境の変化に左右される成熟資産になったとみている。過去の下落局面も、景気減速や実質金利の上昇と重なる傾向があったという。
このため、今後の最大の変数は米連邦準備制度理事会(FRB)の政策運営となる。FRBが追加利上げを見送り、景気拡大が維持されれば、すでに底入れした可能性があるとの見方だ。もっとも、パンドルス氏はどちらのシナリオが正しいかはなお不確実だとし、金融政策の方向性がビットコイン相場を左右する主要因になると述べた。
資金フローの動向にも注目が集まる。ビットコイン現物ETFは6営業日連続で純流入となり、5月以降で最長の流入局面となっている。現物ETFへの資金流入が続くなか、市場では半減期サイクルに基づく追加下落の可能性と、マクロ環境の安定を背景とした底入れ観測が併存している。
Grayscaleは最終的に、どちらのシナリオが妥当かについては断定を避けた。報告書は、不確実性が残ることを前提に、今後の相場の方向性を見極めるうえで金融政策が最も重要な変数になると位置付けている。FRBの金利スタンスや実質金利の動き、現物ETFへの資金流入の継続性が焦点となりそうだ。