韓国取引所(KRX)は9月14日、正規取引終了後の16時から20時まで株式を売買できる「KRXアフターマーケット」を開始する。Nextrade(NXT)に続く導入で、国内株式市場では取引時間を巡る競争が本格化しそうだ。
KRXは9月9日、有価証券市場とKOSDAQ市場の業務規定を改定し、14日からアフターマーケットを導入すると発表した。参加を予定する証券会社は38社で、市場シェアベースで95.2%を占める。
現在のKRXの時間外取引は、正規取引終了後の16時から18時まで、10分ごとに売買を成立させる時間外単一価格取引で運営している。新制度の導入後はこれを廃止し、16時から20時まで注文をリアルタイムで付け合わせる連続約定方式に切り替える。
これにより、国内株式の取引時間はNXTのプレマーケットが始まる8時から、KRXとNXTの正規取引を経て、両市場のアフターマーケットが終わる20時までに広がる。NXTのアフターマーケットは15時30分から20時までで、16時以降は両市場が並行して稼働する。
投資家がKRXと代替取引所(ATS)のいずれかを指定しない場合、証券会社は最善執行基準に基づき、価格や約定可能性を比較したうえで、投資家に有利な市場に注文を回送する。
取引対象はKOSPI・KOSDAQ市場の株式と株式預託証券(DR)。一方、KONEX銘柄のほか、当日の正規取引で売買が成立しなかった銘柄、管理銘柄、超低流動性銘柄、投資警告・危険銘柄など、市場管理上の理由で指定された銘柄は対象外とする。
上場投資信託(ETF)と上場投資証券(ETN)も当面は売買できない。取引所は、足元で株式市場の変動性が高まる中、アフターマーケットでETFやETNの取引を認めれば値動きが一段と大きくなる可能性があるとして、業界の懸念を踏まえた措置だと説明した。
今後は、基礎資産市場の安定性や流動性などを見極めたうえで、取引解禁の是非を改めて検討する方針だ。
アフターマーケットで受け付ける注文は、指値、最優先指値、最有利指値に限定する。投資家保護の観点から、成行注文や条件付き指値など、市場価格に連動する注文は認めない。
値幅制限は正規取引と同じく前日終値比で上下30%とする。急激な価格変動を抑えるボラティリティ緩和装置(VI)や空売り規制も正規取引と同一の基準を適用し、売買が低調な銘柄についてはアフターマーケット専用のマーケットメイク制度を導入する予定だ。
アフターマーケットで成立した取引の決済は、正規取引と同様に約定日から2営業日後(T+2)に行う。
適時開示の受付時間は、従来通り7時30分から18時までを維持する。開示時間の長時間化に伴う夜間開示への懸念に配慮した措置という。18時以降に市場運営上の対応が必要な開示が発生した場合は、アフターマーケット終了後の20時に公表する。
ただし、開示受付の締め切り後であっても、上場廃止に関わる事項などが確認された場合には、必要に応じてアフターマーケットの取引を停止できる。
取引所は当初、6月末にプレマーケットとアフターマーケットを同時に開設する案を進めていたが、業界の意見を踏まえ、アフターマーケットを先行導入する方針に切り替えた。実際の市場と同じ環境で23週間にわたり模擬市場を運営し、システム点検を進めてきたとしている。
KRX関係者は、取引時間の延長によって正規取引終了後に発生した情報を価格に速やかに反映でき、投資家の取引機会拡大につながると説明した。そのうえで、米主要取引所で広がる取引時間延長の流れにも対応し、国内株式市場の競争力向上にも資するとの見方を示した。