放送メディア通信審議委員会は21日、2026年上半期に流通したデジタル性犯罪情報3万3869件について、削除や接続遮断を要請したと発表した。内訳は違法撮影物が1万8604件、ディープフェイク関連が1万5179件で、この2類型で全体の99.7%を占めた。
同委は同日、「2026年上半期のデジタル性犯罪審議および事業者の自主規制運用結果」を公表した。
是正要請の対象では、違法撮影物が1万8604件で全体の54.9%を占めた。元交際相手の性的画像・映像を流布する類型や、トイレや更衣室など公共の場所で他人の身体を盗撮した映像などが含まれる。
芸能人や一般人の顔をわいせつ画像・映像に合成したディープフェイク性犯罪コンテンツは1万5179件で、全体の44.8%だった。このほか、性的画像を巡る肖像権侵害が70件、被害者の身元公開が16件で、その他の性犯罪情報は計86件だった。
違法撮影物とディープフェイク性犯罪コンテンツを合わせると、是正要請全体の99.7%に達した。同委は、AI技術の高度化に伴い、ディープフェイク性犯罪コンテンツがより精巧かつ多様な形で制作・流通していると説明した。
審議前に事業者へ削除を促す自主規制措置は1万8634件だった。前年同期の9463件に比べ、約97%増加した。
内訳は、違法撮影物が1万5301件で最も多く、ディープフェイク性犯罪コンテンツが3110件、性的画像を巡る肖像権侵害や被害者の身元公開などその他の性犯罪情報が223件だった。
同委は、掲示板の管理者や運営者に違法撮影物の掲載を通知し、審議前の削除を促している。連絡先の把握が難しい海外サイトについては、ドメイン登録情報やホスティング事業者を追跡し、元の投稿・コンテンツの削除を求めているという。
同委関係者は「デジタル性犯罪情報の流通は、より隠密かつ悪質、巧妙な形へと進んでいる」とした上で、「常時監視と重点モニタリング、緊急審議、警察庁への捜査依頼、事業者への自主規制要請を強化し、被害の拡大を最小限に抑える」と述べた。