ヴィタリック・ブテリン氏の生成イメージ(画像=Reve AI)

Ethereum共同創業者のヴィタリック・ブテリン氏は、AIの進化は人間を一度に置き換える形ではなく、こなせる作業の幅を広げながら個別の領域で人間を上回っていく過程だとの見方を示した。AIの進歩を測る際も、人間より全体的に賢いかどうかではなく、人間並みかそれ以上に実行できるタスクがどれだけ増えたかを見るべきだと指摘した。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが20日付で報じた。

ブテリン氏は、AIと人間を単一の知能指標や生産性指標で比較する見方は実態を十分に捉えていないと主張。「人々はAIと人間を誤った方法で比較している」と述べ、人間もAIも単一の能力ではなく、複数の能力の組み合わせとして理解すべきだとした。

人間の能力には、歩行や手作業といった身体能力に加え、戦略的思考、感情知能、暗算など幅広い認知能力が含まれるという。競争を1つのスコアで捉えるのではなく、個々のタスクごとにどちらが優れているかを見極める必要があると説明した。

その例として、ブテリン氏は16世紀の機械を挙げた。当時の水車や風車は、自然エネルギーを使う特定の作業では人間を大きく上回った一方、多くの領域ではなお人間が優位に立っていたという。現在のAIも同じような形で進化しているが、その速度と適用範囲は当時よりはるかに大きいと評価した。

同氏は、現在のAIについて「人々の想定を超えるさまざまな分野で、人間を上回り始めている」と説明したうえで、「一夜にして人間を代替するのではなく、技術の進歩に伴って、ある能力を超え、次に別の能力を超えていく流れが続く」との見方を示した。

これに伴い、AIの発展を評価する基準も見直す必要があるとした。AIが全体として人間より賢いかどうかを問うよりも、人間水準以上で遂行できる作業の種類がどれだけ増えたかを確認する方が、技術の進歩を理解するうえで適切だという。

ブテリン氏は、AIの進化は総合点ではなく、適用領域の拡大として捉えるべきだと強調した。AIと人間の関係も「代替」か「非代替」かという二分法ではなく、どの領域で人間の優位が先に崩れつつあるのかという観点から見る必要があるとした。

そのうえで、AI時代の核心は、AIが人間よりどれだけ賢いかではなく、人間が担ってきたタスクをどれほどの速度で置き換えられるようになるかにあるとの認識を示した。

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