XRPの先物市場でレバレッジ縮小の動きが強まっている。BinanceにおけるXRPの推定レバレッジ比率(ELR)は0.16まで低下し、2024年11月以降の低水準を記録した。主要取引所では出金超過もみられるが、XRP相場は1.10ドル前後で横ばいを保っている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、BinanceのXRP先物におけるELRは17日(現地時間)に0.16まで低下した。
オンチェーン分析企業CryptoQuantのアナリスト、ダークポストは、この水準が2026年4月に付けた0.15の底値に近いと指摘した。XRPは2025年の高値3.65ドル(約548円)から約70%下落しており、相場下落に伴って市場参加者がレバレッジを大幅に落としていることを示しているという。
市場では今回の動きを、短期的な弱気シグナルというより、ポジション整理の局面と受け止める見方が出ている。ダークポストは、ELR低下の主因として先物ポジションの縮小を挙げた。相場調整の過程で清算が続き、レバレッジポジションの解消とともに未決済建玉も減少した結果、投機的な取引が後退したと説明している。
同氏は今回のデレバレッジについて、「健全なシグナルだ」と評価した。過度なレバレッジは市場の脆弱性を高め、急激な価格変動のリスクを膨らませるためだとしている。
また、ダークポストは足元の状況を2024年半ばと比較した。当時のXRPは0.40ドル(約60円)近辺で数カ月にわたりもみ合い、BinanceのELRは0.05前後まで低下した。その後、XRPは3.60ドル(約540円)を上回る水準まで上昇し、790%超の上げを記録した。
足元の価格が1.10ドル(約165円)前後であることを前提にすれば、同程度の上昇率が再現された場合、単純計算で9.80ドル(約1470円)前後まで上昇することになる。
もっとも、今回も同じ値動きが繰り返されるとは限らない。ダークポストは「現在の条件が次の大型ラリーを保証するわけではない」とした上で、デレバレッジのサイクルを追うことは、市場構造の変化や投機過熱の解消を把握する手がかりになると述べた。
一方、取引所内の資金フローとは別に、保有者の行動変化も確認されている。XRP保有者は足元で、Coinbase、Binance、Bybitなど主要取引所において、入金を上回る出金を選ぶ傾向を強めている。
CryptoQuantのデータでは、Coinbaseの7日ベースの出金トレンドが今週に入り、2月以降で最も強い水準を記録した。Binanceでも出金動向が2月時点の水準まで戻ったという。
ただ、取引所からの流出拡大が直ちに価格反発につながっているわけではない。XRPは1.10ドル前後で比較的安定しており、現時点で出金増加が即時の反発シグナルになっているとは言い切れない。
アナリストのアムル・タハは、これらのデータについて、XRPの移動金額や規模ではなく、入出金の件数を集計したものだと説明した。資金流入・流出そのものというより、ユーザー行動の変化を示す指標に近いという。
今後の焦点は、先物市場でのレバレッジ縮小が追加清算リスクの低下を通じて相場の下支えにつながるか、また取引所からの出金増加が実際に売り圧力の緩和につながるかの2点だ。足元では、価格反発よりも先に、市場構造の再調整が進んでいることを示す動きが目立っている。