MoonshotAIが、米国の最先端モデルに迫る性能をうたう超大規模LLM「Kimi K3」を数日以内に公開する見通しだ。英紙Financial Timesが16日、事情に詳しい関係者2人の話として報じた。
報道によると、Kimi K3は中国で最大級のAIモデルとなる見込みで、パラメータ数は2〜3兆規模に達するとされる。パラメータ数はモデルの規模を示す指標の1つで、一般に数値が大きいほど性能向上が見込まれる。
Anthropicは自社モデルのパラメータ数を公表していないが、業界では「Claude Opus 4.8」が1.5兆〜2兆規模との見方が出ている。
関係者によれば、Kimi K3は主要ベンチマークでClaude Opus 4.8を上回る可能性がある一方、Anthropicの「Fable」には及ばないという。公開形態はオープンウェイトを想定しており、無料でダウンロードできる見込みだ。
Kimi K3の投入は、中国のAIモデルが性能面で米国に8〜12カ月後れを取っているという業界の定説を揺さぶる動きとして注目される。Reutersは、誰でも無料で利用可能なモデルが登場すれば、高額なクローズドモデルを展開するAnthropicやOpenAIにとって圧力になり得ると伝えた。
足元では、複雑なタスクでなお米国勢が中国勢を上回るとの見方が根強い。ただ、米投資家や企業経営者の間では、その差は縮小しつつあるとの認識も広がっている。ベンチャーキャピタルAndreessen Horowitzの共同創業者マーク・アンドリーセン氏は先月、Z.aiの「GLM-5.2」について、「米国の大規模研究機関が公開したモデルと同等、あるいはしばしばそれを上回った初の中国モデルだ」と評価した。