Uberは7月16日(現地時間)、ドイツの配達プラットフォーム大手Delivery Heroを約148億ドルで買収すると発表した。韓国の配達アプリ「配達の民族」の運営会社Woowa Brothersも買収対象に含まれ、取引完了後はUber傘下に入る。
買収は株式公開買い付け(TOB)で実施する。Delivery Hero株主に対し、1株当たり41.5ユーロを現金で支払う条件で、企業価値を約148億ドルと評価した。
Uberの既保有分を除く追加取得額は約137億ドルとなる。Uberは現在、Delivery Heroの議決権株式の24.77%を直接保有しており、デリバティブを通じて11.74%相当の経済持分も持つ。
さらに、約17%を保有する筆頭株主ProsusがTOBに応じる意向を示しており、これを踏まえるとUberの経済持分は約53%に達する見通しだ。Delivery Heroの経営陣と監督委員会は、今回の買い付けを全会一致で支持した。
取引は各国当局の企業結合審査を経て、2027年後半の完了を見込む。
Uberのダラ・コスロシャヒCEOは「Delivery Heroは世界で最も成長の速い配達市場で強固な地位を築いてきた」とした上で、「両社のプラットフォームを統合することで、利用者、加盟店、配達パートナーにより多くの機会を提供し、長期的な価値を創出する」と述べた。
Delivery Heroのニクラス・オーストベルグCEOも「Uberのグローバルなモビリティ・配達プラットフォームと、Delivery Heroの各市場での事業基盤を組み合わせることで、『エブリデイアプリ』戦略をさらに前進させることができる」とコメントした。
◆韓国を中核市場に位置付け、配達の民族へ継続投資
Uberが取得する事業は、配達の民族を含む50市場にまたがる。中東のTalabatとHungerStation、中南米のPedidosYa、アジアのfoodpanda、欧州・アフリカの一部地域で展開するGlovoなどが含まれる。
これら事業の2025年の総取引額は約420億ドル規模としている。
一方、Uber Eatsと重複する市場であるオーストリア、スウェーデン、スペイン、ポーランド、トルコなど14カ国の事業は、ニューヨークの投資会社SSW Partnersが約16億ドルで取得する。Uberはこれら事業の支配権を持たず、SSW Partnersが新たな戦略投資家の選定手続きを主導する予定だ。
買収完了後、Uberの事業範囲はさらに広がる。展開市場は世界99市場となり、モビリティとデリバリーの両方を提供する国は34カ国から58カ国に増える。
両社の2025年の合算総取引額(Gross Bookings)は2360億ドルに達する見通しだ。
Uberは韓国を中核市場と位置付け、長期投資方針を改めて示した。会社側は「韓国への長期投資方針に変わりはない」とした上で、「配達の民族の人材、ブランド価値、技術力への投資を継続し、韓国の利用者が信頼するサービスと体験を維持できるよう、必要な支援と資源を提供する」と説明した。
また、「最優先課題は配達の民族の安定的な事業継続と持続可能な成長だ」とし、「飲食店パートナーと配達パートナーの成長、安定的な収益機会を支え、すべてのステークホルダーと対話しながら、関連法令と規制を順守していく」と付け加えた。
Uberは今回の買収に合わせ、ドイツ・ベルリンの本社機能を少なくとも2029年まで維持し、今後5年間でドイツに20億ユーロを投資する方針も明らかにした。