ビットコインは、米生産者物価指数(PPI)の伸び鈍化を受けて買いが入り、一時6万5500ドルまで上昇した。約3週間ぶりの高値圏だ。
Cointelegraphによると、BTC/USDは15日(現地時間)、6月22日以来初めて6万5500ドル台に乗せた。
背景には、米インフレ指標が2日連続で市場予想を下回ったことがある。米労働統計局(BLS)が発表した6月のPPIは前年同月比5.5%で、前月比では0.3%低下した。
BLSは、最終需要指数の低下について、最終需要財の価格が1.4%下落した一方、最終需要サービス指数は0.2%上昇したと説明した。
今回のPPIは、前日に公表された消費者物価指数(CPI)に続いて市場予想を下回った。米国とイランの緊張や原油高圧力といったマクロ要因がある中でもインフレ指標が鈍化し、リスク資産に資金が向かいやすい地合いとなった。
モハメド・エル・エリアン氏はSNSへの投稿で、今回の指標が株式市場を支え、追加利上げ観測をさらに後退させるとの見方を示した。分析会社Kobeissi Letterも、Polymarket利用者によるFRB(Fed)の利上げ予想に触れつつ、インフレ期待が引き続き低下していると指摘した。
金利見通しにも変化が出た。CMEグループのFedWatchツールによると、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ポイントの利上げが最有力シナリオではなくなった。
市場では、インフレ指標の鈍化を受けて、FRBの次の一手に対する見方を見直す動きが強まっている。
もっとも、短期的な値動きにはなお慎重な見方もある。トレーダーのダン・クリプト・トレーズ氏は、取引所の板情報をもとに、6万5600ドルと6万7200ドルの上方に流動性が集中していると指摘した。
反発基調が続いたとしても、これらの水準が短期的な上値抵抗として機能する可能性があるという。
アナリストのレクト・キャピタル氏は、ビットコインが50カ月指数移動平均線(EMA)に接近していると分析した。過去の弱気相場と同様のパターンをたどる場合、この局面で上値を抑えられる可能性があるとの見方を示している。
トレーダーのキラド氏も、過去12カ月の統計的パターンに照らせば、ビットコインは今月後半にかけて弱含み、再び下落する可能性があると述べた。
市場では、米インフレ鈍化とFRB観測の変化が支援材料となる一方、短期的にはテクニカル面の抵抗帯も意識されている。今後は6万5600ドルと6万7200ドルの上方流動性ゾーンを突破できるか、それとも再調整に入るかが焦点となる。