XRP。写真=Shutterstock

米証券保管・決済大手DTCCがXRPを公式に分類した、あるいは自社プラットフォームに掲載したとの見方が一部で広がったが、事実ではないことが分かった。発端は、DTCCのLearning Center内の検索で表示されたAI生成の要約文を、公式文書や方針と取り違えたことにあった。

ブロックチェーンメディアのU.Todayが15日(現地時間)に報じたところによると、問題となった画面はDTCCの正式な方針文書ではなく、サイト内検索で生成されたAI回答だった。

拡散のきっかけとなったのは、DTCC Learning CenterのWebサイトでXRPを検索した際に表示された「XRP margin discount and classification」とする要約文だ。この表示には、XRPを暗号資産に分類するかのような説明に加え、取引条件に応じた想定上のマージン割引率に関する記述も含まれていた。

これに対し、XRPLのバリデーターであるVetは、こうした内容には実在する根拠文書がないと指摘した。Vetは、参照元とされた文書自体にXRPへの言及はないとしたうえで、DTCCサイトでXRPを検索すると、AIが関連情報を基に内容を結び付けようとしていると説明した。表示された生成回答には、「生成コンテンツには誤りが含まれる可能性があるため、重要な情報は検証するように」との注意書きも付いていたという。

今回の混乱の背景には、DTCCサイトが採用する企業向け検索ソフトの仕組みもある。Vetによれば、このシステムは関連検索を基に回答を組み立てるため、直近数日から数週間にかけてXRPコミュニティによる検索が集中した結果、XRPに関する回答生成が促された可能性があるという。さらに、同じテーマの検索が増えるほど、AIが不正確な回答を返す可能性も高まると述べた。

共有された画面には、Coveoの応答を示すHTML要素も表示されていた。これにより、DTCCサイトがCoveoのAIベースの企業向け検索技術を用いて応答を生成していたことも確認された。市場で広がった「DTCCがXRPを分類した」との見方は、公式な採用や掲載、方針変更を示すものではなく、検索結果画面の過大解釈に近い。

こうした誤解が広がったのは、DTCCがこのほどデジタル資産関連の取引処理実績を公表した直後だった。DTCCは、DTCのトークン化証券を用いた本番環境での取引処理に成功したと発表している。この取り組みにはBlackRock、Goldman Sachs、JPMorgan、Nasdaq、Chainlink、Circleなど30社超の金融機関・デジタル資産企業が参加したが、参加企業にRippleは含まれていなかった。

このため、DTCCの直近のデジタル資産関連の動きをXRPと直接結び付ける見方には慎重さが必要との指摘が出ている。現時点で確認できるのは、DTCCがXRPを公式に分類、またはプラットフォームに掲載したことを示す根拠はなく、拡散した文言は検索AIが生成した非公式の応答だったという点だ。

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